二十九 ページ30
Aside
チュンチュンと小鳥の囀る音で目を覚ます
『ん、ふあぁ………』
体を起こした私はそのまま腕を上にして伸びた
しばらく寝台の上でぼんやりと空を見つめる
今日は翹英荘に帰る日だ
待ちに待った日のはずだったのに…
『私ってほんとに単純な女だよなぁ』
呟いて虚しくなった気持ちは置いておいて…
私は璃月港に来てから初めて自分を占ってみる事にした
占う内容はもちろん、
『嘉明にまた会えますか……と』
沸かした湯を茶葉に注ぐ
花が咲くように開いていく茶葉の様子をジッと見つめた
うん、順調だ。この結果ならまた会えるに違いない…！
『……いや、本人に聞けばいいじゃん私のバカ…』
本日2回目、寝起きの盛大なため息
気乗りしない体で私は朝の身支度を始めた
ーーーーー
ーーー
ー
嘉明「おはようA、準備は出来たみたいだな？」
身支度を終え、宿の外に出るとそこにはすでに嘉明が待っていた
嘉明「よいしょ、と………それじゃ、行くか！」
当たり前のように私の持っていた荷物を軽々と背負い込み歩き出す嘉明
私はその後を手ぶらで着いて行くことになる
璃月港の街中を歩いて港の入り口に向かって行く
今となっては出口か……
ふと、立ち止まって後ろを振り返った
次ここに来るのはいつになるだろうか
嘉明「あれ？忘れ物でもしたのか？」
前を歩いていた嘉明が私の様子に気づいて戻ってくる
私はすぐに向き直って嘉明の横へと並んだ
『ううん、なんでもない』
父も母もきっと心配してる、翹英荘に戻ろう
……それに私はきっと
璃月港を離れるのが寂しいんじゃない
嘉明と一緒に過ごした璃月港を後にすることが名残惜しいんだ
嘉明「そうだ、腹減ってないか？朝食を買ってきたんだ」
ほい、と手渡されたのはまだホカホカの桃まんだった
『え……ありがとう！』
大好物を目にしてテンションが上がる
生地がふかふかで温かい桃まん
嘉明「本当に好きだな、これ。喜んでくれて良かった」
『大好きだよ、ふふ…いただきます』
大きな桃まんを両手で持って一気にかぶりつく
少し粘りのあるごまあんの甘みと香りが最高に好き
出来れば3食桃まんでもいい
そして、ご機嫌な私と嘉明は朝食を頬張りながら2日間過ごした璃月港を後にした
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おりんぽす(プロフ) - るみさん» 率直なご感想ありがとうございます！とても嬉しいです☺️更新のモチベにつながります˚✧₊⁎ (2月26日 20時) (
レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
るみ(プロフ) - 好きです(コメント失礼します)大事なことなのでもう一度言います(？)好きです！！！ (2月26日 1時) (レス) @page38 id: 270f4769cf (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 星空ブリキさん» 以前も万葉くんの小説にコメントくださいましたよね…？！変わらず応援してくださって本当に嬉しいし励みになりますありがとうございます😭！嘉明くん推しなんですね！彼の魅力を引き出せるよう頑張ります！ (2月15日 10時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
星空ブリキ(プロフ) - おりんぽすさんの作品をいつも楽しく拝見してます! まさか推しの小説を書いている……………!!? めっちゃ嬉しいです! (2月14日 16時) (レス) id: 2cdbc326e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりんぽす | 作成日時：2024年2月12日 21時
