diary.7 ページ9
放浪者side
テイワットの運命は巡る
クラクサナリデビはときたまそんな話を僕にする
懲りずにまた?と思うことも多い
多分、先のことを気遣って言ってくるのかもしれない
いわゆるお節介というやつだ
僕にはそんな心配は無用だ
自分の中でも気持ちにかたをつけた
僕は僕のやりたいように生きると決めた
もう自分に心がない
感情がないだなんてことは思わない
素直に認めろと言われるとそれは別の話だが
きっとこの先
あいつ以上に僕のことを理解してくれるやつなんて
現れるわけない
クラクサナリデビがなんと言おうと
僕が人形で、半永久的に生き永らえられるとしても
もしも
本当に運命が巡っているのだとしたら
…もう一度
僕が生きることになる永い時の中で
僕の目の前に
君が現れることはあるだろうかーーー?
ーーーーー
ーーー
ー
スメールシティに連なる道
クラクサナリデビの小間使いとして任務に当たっていた僕は調査の途中この道を通っていた
なんら変わらぬいつもと同じ日常
目ぼしい情報も見つからずに滞っていた調査を切り上げようと帰路に着こうとしていた時だった
『わぁぁぁぁぁぁーーーーーっ!!ごめんなさいごめんなさいごめんなさい〜っ?!?!』
放浪者「………は?」
閑静な雨林の中に響き渡る悲壮な叫び
嫌でも声がした方向を向いてしまうと
そこには
キノコンの群れに追いかけられている人間
『ふぎゃっ…!!』
それは鈍臭くも足元の蔦に足を引っ掛けて地面に突っ伏した
これは好機と言わんばかりの勢いでキノコンが鈍臭い人間に襲いかかる
放浪者「チッ…!」
咄嗟に手が出てしまった
僕の風ならここからでも届く
風を巻き起こした僕に気を取られたキノコンは目の前の人間よりも僕に興味を示した
放浪者「僕に無駄な労力を使わせるな」
一撃で大きなキノコンを仕留めると怯えた小さなキノコンたちはバラバラと散っていった
『……あ、あれ?痛くない…?』
恐る恐る顔を上げる鈍臭人間とバチリと目が合った
放浪者「ふん…、もうキノコン達はいないよ」
全く、とんだ無駄足をしてしまった
早く戻ってクラクサナリデビに報告を済ましたいところだ
僕は一言そう告げると、シティに向かって歩を進めた
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ついんてーる(プロフ) - すごく面白いです!主さんの物語の構成など前作から感動してます!これからも頑張ってください! (2月29日 21時) (レス) @page15 id: 7609cb840c (このIDを非表示/違反報告)
夜月 サキ - 投稿待ってます! (2月3日 19時) (レス) id: 911abfc5cd (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - ふわなさん» ご感想ありがとうございます!とても励みになります〜˚✧₊⁎今後の展開にご期待ください☺️ (1月7日 20時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - お話とっても面白いです!ちょっとドジ(?)な夢主ちゃんをなんだかんだ気にかけちゃう放浪者かわいいです…!!更新頑張ってください!楽しみにしてます!! (12月30日 1時) (レス) @page27 id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 夜月 サキさん» 初コメありがとうございます!更新の励みになりますううう! (12月26日 18時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おりんぽす | 作成日時:2023年11月27日 22時