diary.32 ページ34
Aside
と、言うことで……
『帰ってきました！稲妻……！！』
懐かしい故郷の香り…
胸いっぱいに吸い込む
数ヶ月しか離れていなかったのにやっぱりここは安心する
船から離島に降り立った私はその足で真っ先に鳴神山へとやってきた
『神子さまどんな顔するかなぁ…』
神子さまの反応を想像してはニマニマと表情筋を崩しながら足を進める
高く聳え立つ山の頂上へと向かう道の途中
桜の木々達とおしゃべりをした
みんな一様におかえりだとか元気そうだねとか
ありふれた言葉だけど温かい言葉をかけてくれる
やっぱりここが私の家
そう思えることがとても嬉しい
そんな中…
桜「ひと月前に、貴女と同じ気をまとった少年を見たわ」
そんな声をかけてくる桜がいた
気にならないわけがなく、私はどんな人だったの？！の食い気味に聞き返すと
桜「大きな傘を被った少年」
と、桜は答えた
…間違いない、その少年は放浪者だ
ひと月前はちょうど私と彼が合わなくなった頃だ
これは頂上にいる神子様に聞くしかない
私の足は心なしか麓にいる時よりも少し早まった
ーーーーー
桜の花びらをのせた風が柔らかく吹き上げる
鳴神山の頂上に鎮座するは大社
そして…………
『…っ神子さま！！』
私の大好きで、尊敬する神子さまは
神櫻の前にいらっしゃった
私は久々の神子さまに思わず駆け寄り…
そのまま飛びつこうと神子様に向かって勢いよく跳ねたつもりだった
神子「なんじゃ、Aか」
ひょいと私を避けた神子さまがそのまま空に抱きついた私を横目で見ていた
『うう…、久しぶりなのに無慈悲……』
めそめそと文句を言う私に無駄なく視線だけ寄越すところも変わっていない
神子「思ったよりも早く顔を見せたの、もう少し踏ん張るかと思うたが…」
しょうがない子だの、といいながらも私の前に来て屈んで覗き込んでくる神子さま
『えへ、会いたくなって帰ってきちゃいました』
神子「ふむ……妾のことが恋しくて仕方なかったようじゃ」
それはもちろん
私はスメールに渡ってから毎日鳴神大社と神子さまがいるであろう方向にお祈りしてますからね
なんにせよ漸く会えた神子さまとの再会の喜びを噛み締める暇もなく
次に神子さまの口から出たのは意外な言葉だった
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ついんてーる(プロフ) - すごく面白いです！主さんの物語の構成など前作から感動してます！これからも頑張ってください！ (2月29日 21時) (
レス) @page15 id: 7609cb840c (このIDを非表示/違反報告)
夜月 サキ - 投稿待ってます！ (2月3日 19時) (レス) id: 911abfc5cd (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - ふわなさん» ご感想ありがとうございます！とても励みになります〜˚✧₊⁎今後の展開にご期待ください☺️ (1月7日 20時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
ふわな - お話とっても面白いです！ちょっとドジ(？)な夢主ちゃんをなんだかんだ気にかけちゃう放浪者かわいいです…！！更新頑張ってください！楽しみにしてます！！ (12月30日 1時) (レス) @page27 id: a85ab24ed5 (このIDを非表示/違反報告)
おりんぽす(プロフ) - 夜月 サキさん» 初コメありがとうございます！更新の励みになりますううう！ (12月26日 18時) (レス) id: f4e7ffa9c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりんぽす | 作成日時：2023年11月27日 22時
