いざ、NRCへ ページ6
『それじゃあ、いってきます』
何処かにバカンス？と言わんばかりの
シシィ「いってらっしゃいませ姫様、くれぐれも付き人から離れてはいけませんよ？」
『大丈夫よ、シシィは心配症ね』
それじゃあ……と言いかけて今度こそ鏡に飛び込もうとしたのだけれど
ファレナ「A」
夕焼けの草原を統べる、我らが兄王様の声が響いた
『兄様？どうしたの？』
何だろう、兄様の様子を見るにあまり良い予感はしないような…
レオナ絡みのことかしら
一体何のお小言を言われるのだろうと若干構えていたが、兄様が口にしたのは意外な言葉だった
ファレナ「お前に頼みがあってな……、実は
チェカがNRCに行きたいと駄々をこねる
一緒に連れて行ってくれないか？お前となら安心なんだが…」
『チェカを？別にいいけど……そんなにかしこまらなくても』
すまないな、と少し困ったように笑う兄様
まぁ、レオナのことを考えると少し複雑な気持ちもあるのだろうか
昔から二人はあまり折り合いが良くない
女のわたしは蚊帳の外だけれど
わたしはレオナの双子の妹だから、多分ファレナ兄様の気持ちよりレオナの気持ちの方が理解出来ているはず
レオナは本当に小さい頃から第二王子という立場に苦しめられてきた
何度も何度もレオナの苦しむ姿をみた
だからと言ってわたしはファレナ兄様のことを嫌いになったりなんてことはしない
誰の味方だ……とかそういうことはしないようにしているのだ
ファレナ「それじゃあチェカをよろしく頼む、気をつけて行け」
頭の中で色々と考えていると兄様が笑顔を残してこの場を去った
代わりに姿を現したのはーーー
ーーーー
チェカ「Aおばたーーーーーんっ！！！」
全力疾走でこちらへ向かってくる無邪気な甥
『チェカ…！おばさんじゃなくてお姉さんって呼びなさいと前にも言ったわ…！！』
ガヤガヤと、今回も騒がしい旅になりそう
そうしてわたしとチェカ
数人の付き人はNRCに向けて鏡に足を踏み入れたのだった
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おりんぽす(プロフ) - 鈴錬さん» ありがとうございます。ひっそりと書き始めたものだったので応援のお言葉を頂けるとは思わず、とても励みになりました。ゆっくりペースですが更新頑張っていきたいと思います。 (2020年9月22日 18時) (
レス) id: 8fe1ab7092 (このIDを非表示/違反報告)
鈴錬 - 今日一気読みしちゃいました！めっちゃ楽しく読んでます！続きも楽しみなのでこれからも応援してます！ (2020年9月21日 22時) (レス) id: 4853e54ef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりんぽす | 作成日時：2020年5月30日 0時
