思わぬ事態… ページ40
ーティオsideー
僕とAさんの間を駆け抜けて行った一迅の風は
風ではなく人だった
その人はこちらを向くと僕のことをとても鋭い目付きで一直線に見つめてくる
その目線に少し怖気付きながらも同じように彼の瞳を見つめ返した
もしかして彼は……あのマジフト大会の
そこまで考えてハッとする
するとこちらを見据えたまま唸るような声を上げたのは彼の方だった
ラギー「あんた、さっきAちゃんに何しようとしてたんスか？」
うう、、これは完全に僕がAちゃんを襲ったと思われている感じでは
彼の目は本気だ
その後ろで座り込むAさんもそれに気づいたようでオロオロとしているのが僕の方からもよく見える
ラギー「ちょっと、何か言ったら？」
次第に彼の態度はどんどん鋭さを増していく
このまま黙っていたら本当に殴られでもしそうだ
かと言って頭に血が昇った彼にそんなことしてませんよ！デート中なんです僕たち！
なんて言ったら余計…
この局面をどうやって切り抜けるか
そんなことを脳内フル回転で考えていると
僕の視界にチラリと、付き人達が現れた
Aさんが僕を引っ張ってここまで全力疾走した為に置いて行かれた付き人さん達だ
それを見た僕は一瞬で閃いた
次の瞬間にはもう既に勝手に口が動いていたのだった
ティオ「あ、あーーーーーっ！！あいつら！あいつらですよ！
僕とAさんを追いかけてきた暴漢は！
あの2人から逃げようと必死に走ってへばり込んでたところだったんです！
早く逃げないとーーー！！！！」
まだ少し距離のある全身黒づくめの2人に向かって指を刺す
すると僕の目論見通り、ラギーさんはその2人の方を見るや否や…
ラギー「ふぅ〜ん、それは、許すわけにはいかねぇな」
魔法を詠唱したのだった
…2人とも、すまない
後でたくさん謝るから
そう心で反省しつつ僕も、ラギーさんの魔法が2人に届く前に
気づかれないように防衛魔法を2人に向かって放ったのだった
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おりんぽす(プロフ) - 鈴錬さん» ありがとうございます。ひっそりと書き始めたものだったので応援のお言葉を頂けるとは思わず、とても励みになりました。ゆっくりペースですが更新頑張っていきたいと思います。 (2020年9月22日 18時) (
レス) id: 8fe1ab7092 (このIDを非表示/違反報告)
鈴錬 - 今日一気読みしちゃいました！めっちゃ楽しく読んでます！続きも楽しみなのでこれからも応援してます！ (2020年9月21日 22時) (レス) id: 4853e54ef6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おりんぽす | 作成日時：2020年5月30日 0時
