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半身の心 ページ37

ーレオナsideー

それは数日前


俺がチェカに引っ張られAの部屋に訪れた時の話


暴れ尽くしたチェカを外に放ってから俺はしばらく部屋に留まりアイツと話をしていた


レオナ「おい」


チェカが出て行ってから妙な沈黙が続いた


『なに?』


AもAで何を考えているのかわからない顔で返事をする


だから俺はもういっそのこと本題を突きつけてやろうと思った


コイツの考えていることが、靄がかかったように不明瞭だなんて気持ち悪い


いい加減、ハッキリさせねぇと


レオナ「お前、いきなりどういう事だよ?

お前はラギーが好きなんだろ?」


俺の言葉にピクリとAの耳が反応する


『………そう、ね 好きよ

大好きだけど、愛することは出来ないから

もう決めたの』


そう言って笑う表情は不思議なほど清々しかった


なんなんだ


俺たちはガキの頃からずっと


お互いの考えてる事なんて筒抜けだった


なのに、何で俺は今コイツの考えてることが何もわからない


それがとても不快で、これ以上Aの顔を見ているのが耐えられなかった


自分のことを物凄く、子供だと思った


レオナ「…ハッ、そーかよ

お前が決めたことなら何も言わない

勝手にどこぞの貴族にでも嫁いじまえ」


そう言い残して部屋を出ようとした


アイツの顔を見ずに


そんな俺の背中に向けたアイツの言葉はーーーー


ーーーーーー


ーーーー


ーー





レオナ「ったく、あんなこと言われたら何も言い返せねぇ…」


あの時の会話を思い出しながら俺は城の外を見ていた


それだけ、アイツの決心は揺るがないものだってことだ


そうしたらもう、俺がどうこうしてやるとかの問題でもない


Aが自分で選んだ道なら


レオナ「それにもう、いつまでも双子の兄妹じゃいられねぇってことだ」


そう自分で吐いた言葉が妙に哀愁を纏わせていた


俺もアイツの決心の固さを目の当たりにした


『ーーありがとう、お兄ちゃん』


その言葉を聞いて俺はあの部屋を立ち去った


アイツがどんな表情をしていたかはわからない


でも、何となくわかる気がする


レオナ「ま、俺とアイツは双子だからな」


フンッと鼻を鳴らして笑う


俺はアイツの『お兄ちゃん』だからな

好きってこと→←風をきって



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おりんぽす(プロフ) - 鈴錬さん» ありがとうございます。ひっそりと書き始めたものだったので応援のお言葉を頂けるとは思わず、とても励みになりました。ゆっくりペースですが更新頑張っていきたいと思います。 (2020年9月22日 18時) (レス) id: 8fe1ab7092 (このIDを非表示/違反報告)
鈴錬 - 今日一気読みしちゃいました!めっちゃ楽しく読んでます!続きも楽しみなのでこれからも応援してます! (2020年9月21日 22時) (レス) id: 4853e54ef6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おりんぽす | 作成日時:2020年5月30日 0時

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