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直「Aちゃん。」
『直人さん。』
直「バラバラになったな。」
『あちゃー。』
キョロキョロ見回しても、辺りが薄暗くわかりにくい。
『はぐれた時の待ち合わせ場所に、向かいますか?』
直「せっかくだし、この辺りの桜を見てから戻ろうか。」
『はい。』
私は、目の前の桜を見上げる。
直「・・・綺麗だね。」
『ですね。』
クスって笑う直人さん。
『何ですか?』
「何でもないよ。」
何でもないとか言いつつ、顔笑ってるし。
首を傾げながら、再び桜を見上げた。
数人の見物客が、騒ぎながら後ろを通り過ぎる。
近くを通った女性が、勢いよくぶつかってきた。
『キャッ。』
「すみませーん(笑)」
酔っている様子の女性は、そのまま去っていく。
足場が不安定な上に慣れない下駄で、踏ん張れない。
どうしよう、桜の方へ倒れそうになる。
直「Aちゃん!」
グイッと力強く引っ張られて、気づけば直人さんの腕の中。
直「びっくりしたぁ。」
『ありがとうございます。助かりました。』
体を離そうとしたら、直人さんの腕に一瞬ギュッて力が込められた。
『直人さん?』
「ほんと、綺麗だよ。」
『この体勢だと、全く見えないです。』
「ぷっ、あはは(笑)やっぱり、AちゃんはAちゃんだわ。」
ポンポンって背中を軽く叩かれて、直人さんが私から離れた。
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薫(プロフ) - さなさん» 書きたいお話は浮かんでいるのに・・・。力不足ゆえ、ここにきて文章に悩まされております。早く、臣君を登場させたいのに^_^; (2017年4月21日 2時) (レス) id: 5d982d1368 (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - あいさん» こちらこそ、コメント励みになっています!ありがとうございます(^o^) (2017年4月21日 0時) (レス) id: 5d982d1368 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - 危ない危ない直人さんとはなんでもないでいてほしい(;・∀・)主人公ちゃんすこし鈍感?でよかったです(笑)やっぱり隆二くんは笑顔でいてほしいですよね(///∇///)臣くん達どこいったんだろー(´・ω・`)? (2017年4月21日 0時) (レス) id: 086076e246 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - いつも丁寧なお返事ありがとうございます♪ 良かった☆楽しみにしてます♪♪(*≧∀≦*) (2017年4月20日 23時) (レス) id: 9651774a8c (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - あいさん» お気遣いありがとうございます。今ですね、書くのがちょっと楽しくて。無理のない範囲で、更新させていきますね。いつもありがとうございますm(__)m (2017年4月20日 23時) (レス) id: 5d982d1368 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薫 | 作成日時:2017年3月15日 23時