検索窓
今日:20 hit、昨日:37 hit、合計:1,802,219 hit

38 omi ページ43

トレーニングの帰り、通路に響く笑い声。

A?

声がする方へ、近づいてみる。

Aと誰?


『やっぱり、1番好きです。』


え、告白?


「俺も。」


この声・・・敬浩さん?

二人の距離が急に近くなる。

抱き合っているように見えて、思わず身を乗り出してしまった。


「登坂には、内緒な。」


Aの肩越しに、敬浩さんと目が合う。

ニィッと意地悪く笑ってAから離れて、エレベーターに乗り込む敬浩さん。

俺は、目を離せずただ黙って見送った。

エレベーターのドアが閉まって、こちらを振り返ったAをじっと見る。


「今の、なに?敬浩さんとどういう関係?」

『えっと・・・。』


言葉に詰まって、瞳がゆらゆら揺れている。


「A、答えろよ。」


言い方がきつくなる。

何も答えないAに、苛立つ。

これ以上一緒にいたら、酷いことを言ってしまいそうだ。


「もういいわ。」


自分でも驚くほど、冷たい声で言い捨てた。

呆然と立ちすくむAに背を向けて、足早にその場を離れた。


ただの噂じゃなかったのか?


着替えもせずに控え室に戻ってきた俺に、先に戻っていた隆二と健ちゃんが驚いている。


隆「臣?」

健「なんか、あったんか?」


二人に、先ほど見た出来事を話した。


隆「Aちゃんに、もう一度聞いてみたら?」

健「何を聞くねん。誰のこと好きなんやって?」

隆「告白じゃないかもしれないし。」


どうしようもない苛立ちを持て余している俺の携帯が鳴った。

敬浩さん・・・出るのを躊躇う。その間に、切れてしまった。

すると、今度はLINEに敬浩さんからのメッセージ。


敬)いつ、飯行く?

臣)今夜、いいですか?


了解って返事がきてたことを確認し、店に予約の電話をかけた。


「今夜、話してくるわ。敬浩さんと。」


隆「冷静に、話せる?」


「大丈夫だって。」


健「もうええって終わらせたらあかんで。大事なことやねんから。」


そこが心配。感情に流されて、俺言っちゃいそう。

俺の不安が顔にでていたのか、心配そうに見てくる隆二と健ちゃん。


「大丈夫だって。」


にこっと笑って、誤魔化す。


健「なんかあったら、電話してや。」



その後のボイトレが散々で、時間が押してしまった。


心配そうな隆二に見送られて、俺は待ち合わせの店へと急いだ。

39 omi→←37



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (608 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2133人がお気に入り
設定タグ:登坂広臣 , 三代目JSoulBrothers , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - ペコさんコメントありがとうございます。作者の全作品を表示してもらえれば、裏恋があると思います。18歳以上の指定になっているのでお気をつけ下さい。 (2017年3月14日 15時) (レス) id: 8420ac05d7 (このIDを非表示/違反報告)
ペコ(プロフ) - 二人の関係を読んで、こちらも読みに来ました。最初からドキドキです!裏恋はどーしたら読めますか? (2017年3月14日 13時) (レス) id: 35090dc084 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こいどんさん» こいどんさん、コメントありがとうございます。 (2016年10月23日 14時) (レス) id: 8420ac05d7 (このIDを非表示/違反報告)
こいどん - 面白い! (2016年10月23日 14時) (レス) id: edfae532a4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いちにーにーごさん» こちらこそ、コメント嬉しかったので。更新頑張っていきますね! (2016年10月23日 1時) (レス) id: 5d982d1368 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2016年10月7日 2時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。