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騒ぎのせいで、昼休憩の時間を大幅に過ぎてしまった。

沙耶ちゃんに、今している仕事を引き継いで昼休憩をとらせてもらう。

お弁当を持参しない時に必ず行っている店へ向かうと、敬浩さんが居た。

私に気づいて、手招きをしている。同席させてもらい、一緒にお昼を食べる。


「ねぇ、Aちゃん。そのエビフライと俺のハンバーグ交換しよう。」

『ありがとうございます。どっちのランチにするか迷っていたんで、嬉しいです。』


お互いの皿に、交換したおかずを乗せ合う。


『「おいしい〜。」』


二人の声がハモり、思わず笑ってしまう。

そんな私をじっと見つめる敬浩さん。

その視線に気づいた私が見つめ返すと、すっと真顔になる敬浩さん。


「A、登坂と付き合ってるの?」


敬浩さんが私を呼び捨てにする時は、誤魔化しちゃいけないサインだ。


『はい。』


敬浩さんの目を真っ直ぐ見て、答えた。


「そっか。」


にこっと笑って、いつもの敬浩さんに戻った。

気のせいだったのかな、今の。

笑う前の敬浩さん、なんだか泣きそうに見えた。


「Aちゃん、デザート頼もっか。」


『いつものですね。』


店員さんに、デザートを注文してくれる敬浩さん。


運ばれてきたデザートを一口。


『「おいしい〜。」』


本日、二度目のハモり(笑)顔を見合わせて笑ってしまう。


楽しいランチを終えて、戻ってきた私たち。


エレベーターを待っている間、さっき食べたチーズケーキの話で盛り上がっていた。


『やっぱり、1番好きです。』

「俺も。」


突然腕を引っ張られて、敬浩さんとの距離が近くなる。


「登坂には、内緒な。」


私の耳元でささやき、ニィッと意地悪く笑う。

到着したエレベーターに乗りこむ敬浩さんを見送って、振り返ると広臣が立っている。

腕組みをして、眉間にシワを寄せて怖い顔をしていた。


「今の、なに?敬浩さんとどういう関係?」

『えっと・・・。』


咄嗟のことで、言葉が出ない。


「A、答えろよ。」


何も答えない私に、苛立っている広臣。


「もういいわ。」


今まで聞いたことのないような、冷たい声。

私に背を向けて行ってしまった広臣。

しばらく、その場を動くことが出来なかった。

38 omi→←作者より



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設定タグ:登坂広臣 , 三代目JSoulBrothers , 恋愛   
作品ジャンル:恋愛
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(プロフ) - ペコさんコメントありがとうございます。作者の全作品を表示してもらえれば、裏恋があると思います。18歳以上の指定になっているのでお気をつけ下さい。 (2017年3月14日 15時) (レス) id: 8420ac05d7 (このIDを非表示/違反報告)
ペコ(プロフ) - 二人の関係を読んで、こちらも読みに来ました。最初からドキドキです!裏恋はどーしたら読めますか? (2017年3月14日 13時) (レス) id: 35090dc084 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - こいどんさん» こいどんさん、コメントありがとうございます。 (2016年10月23日 14時) (レス) id: 8420ac05d7 (このIDを非表示/違反報告)
こいどん - 面白い! (2016年10月23日 14時) (レス) id: edfae532a4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いちにーにーごさん» こちらこそ、コメント嬉しかったので。更新頑張っていきますね! (2016年10月23日 1時) (レス) id: 5d982d1368 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2016年10月7日 2時

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