ワルイコをアイしよう 捌

＠３７７ ページ28

Hiroomi»»








登場の順番は、三代目が2番目で、Aは最後から2番目だから待機場所がちょっと遠い。




その代わり、三代目の隣に立つんだけどね。




だからといって隣同士で立てるわけじゃなく……




今日イチの声援を受けながら直人さんと岩ちゃんの向こう側にAは立った。




あー、ちょっと遠い……




座る時も、三代目は1列目で、Aは2列目。




まぁ、歌う順からして仕方ないけどね。




しかも俺の真後ろじゃないから話せないし。




後ろで隣に座ってる他のアーティストさんと楽しそうに話してるし。




ちょっとだけムッとしてたけど、3番目に歌う俺らが立ち上がってスタンバイに向かった時、

Aと目が合って頑張れと訴えられた気がした。




ふと目が入ったAの指にはめられているリングは、今日俺が付けているやつと一緒。




やべ、なんて思いながら。




あっという間に俺らの出番も終わって、俺はAの隣。




しばらくVTRを見てるから、Aと話しながら。




右には岩ちゃんがいるから控えめにね 笑




まぁ、ちょくちょくAと話してたらいつの間にかトリのAの番。




俺とAが主演するドラマの主題歌ってことで俺が隣に座る。




紹介のVTRがあってからトーク。




「今日は英語バージョンとポルトガル語バージョンを歌うんだね。」



「はい、まさかのポルトガル語バージョンを 笑」




タモリさんの言葉にAは笑いながらそう返して。




「登坂さんと主演しているドラマの主題歌ですけど、登坂さんどうですか？」




アナウンサーの子にそう問われて。




「僕、この曲結構好きで。本番前も気持ち盛り上げようと思ってスペイン語の方聞いてましたね。」



「マジですか？笑」



「え、いやマジマジ。」



「いや、嘘でしょ。」



「なんでそんなに疑うんだよ 笑」




俺が笑ってると、Aの方でトークが進んでって。




スタンバイをしようとAが立ち上がりながら。




「bohじゃないんで来ないでください 笑」



「行かないから 笑」




マイクに拾われない声で言うと、周りの数人から笑いが起こった。




俺をなんだと思ってるんだよAは。









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