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@139 ページ40

ゆっくり歩いたけれど
あっという間に部屋についた。





私よりも先にカードキーを出し扉を開けた広臣に
さっと腕を引かれた。





カードキーを差し明かりを点けたと思えば
いつの間にか視界いっぱいに広がる彼の顔。





廊下でされたキスとは違って
今度は深くて甘いキス。





「……やっぱ我慢しねーとな……」





唇を離したと思えばそう呟く彼。





「一緒に寝るんで我慢するわ。」





私にそう言った後、彼は扉についていた手を離した。





「シャワー浴びるわ。」




「えぇ、どうぞ。」




「なんか着れるもんねぇ?」




「あー、部屋に置いてあるコレなら。」




「えー……でもまぁそうなるよな 笑」




「広斗に持ってこさせるから浴びてて。」




「さんきゅ。」





ポン、と頭に手を置いた彼は




再び触れるだけのキスをして行った。





まず広斗にLINEをすると、




すぐに持ってくと返ってきた。





広斗は本当にすぐ来た。





「あれ、Aあのスマホ……」




「ん?広臣のじゃ……ってえ、




もう一つの何?誰の?今市?」




「いやいやいや 笑




なんで2人ともココに忘れてんの 笑」





広斗が私の頭に肘をついたまま笑う。





その時その向こう側から今市の声が聞こえた。





「お熱いこって。」




「別にそんなんじゃねーし 笑」




「俺のスマホある?」




「あー、あるよ。俺取ってくる。」





って、2人にしないでよ、広斗。





「……シャワー浴びてんの誰。」




「教えるわけないじゃない。」





軽く睨み合ってると広斗が戻ってきて




ホレ、とスマホを今市に渡すとさっさと帰した。





広斗が着替えを置かないまま彼はシャワーを浴び終え、ちょっと着替えまだー?なんて叫んだ。





「あ、Aこれヨロシク。」




「え、ちょ広斗?!」




「Aおやすみー!」





走って去って行った後ろ姿を呆然と見つめてると




おい!なんて叫び声が再び。





「はいはい、分かりましたよー……」





仕方ないなぁ、もう。









.

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作者名:PiG Bone | 作成日時:2017年10月24日 20時

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