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@132 ページ33

「んな自分のこと責めんなよ。」




「広斗のせいじゃん。」





広斗があんなこと言うから……と
唇を突き出してぶー、とすると
その状態で広斗に頬を挟まれた。





「やーめーてー。」





頬を挟まれたまま話すから声が変になる。





広斗はそれを馬鹿にし、




そのまま歌ってみろよ、なんて言ってくる。





何歌えばいいのよ、まったく。





「んー、じゃあ最後のサクラでも。」




「えー、仕方ないなー。」





そう言い、一拍おいてから歌い始めた。





てか、広斗の顔ちか……





広斗は私の頬を挟んでいるわけで、
その距離は広斗の腕の長さに近い。





「……はい、歌い終わったわよ。」





私がそう言うと、んじゃ送信、っと、
なんて声が聞こえてきた。





「待って、今の誰に送ったわけ?!」




「え、臣くんに決まってんじゃん。」




「なんで決まってんのよ、まったく……」





もー、最悪。





あんな変な声で歌った最後のサクラが聞かれるなんて。





聞かれるならもっとマシなのがいい……





「お、臣くん反応早い 笑」




「なんて?」




「声へん、あとどんな状況なわけ?だって。」





嫉妬してんなー、愛されてんなー、




広斗がそう言いニヤニヤとコッチを見る。





「気持ち悪い。」





広斗を白い目で見つつ言うと、




は、俺が?なんて声が広斗のスマホからした。





「広臣じゃなくて広斗がよ。」





てかなんで電話してんの……





「ホテルに戻ったらお前のとこ行くから寝んなよ。」




「さぁ、それはどうかしら。」




「臣くん、Aめっちゃ眠そうなんだよ 笑」





瞼閉じたら秒で寝るわ、と広斗が続けると




んじゃ速攻でそっち行くわと広臣が言う。





彼は通話を繋げたままメンバーの所へ行き
お開きにしようと提案した。





「通話くらい切りなさいよ……」




「まぁまぁ、そんだけAに起きててほしいんだって。」





広斗が宥めるように言ってきた。





けど、耳が傾くのは電話の向こうの声。





私は無意識に、時折聞こえる広臣の声をもれなく拾っていた。









.

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作者名:PiG Bone | 作成日時:2017年10月24日 20時

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