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@128 ページ29

Hiroomi»»






「いやマジで時間過ぎんの早すぎ……」





7月の埼玉で公演前のリハを終えた後、




思わず天を仰ぎながら呟いた。





「なんや臣ちゃん、そんな時間欲しいん?笑」




「んー……仕事忙しくて会いたい人に会えない。」




「うっわ、意味深 笑」




「別にそんなんじゃないし。」




「せや、臣ちゃん来月のお盆どーすん?」




「は?」




「仕事で埋まっとるやん?カレンの墓参りどーするかな思て。」




「あー、そのうち行くわ。」





そういえばそんな奴いたなー……





俺の黒歴史でしかないけど。





アイツを好きだったことも、アイツにやられそうになったのも。





「ん?てかアイツの墓あんの?」




「あるって聞いたけどしらん。」




「それ、実は無いやつじゃない?」





2人で唸ってると、後ろから久々の声が聞こえた。





「あの人親から勘当されてたらしいから無いわよ?」




「びっ!!くりしたぁ……」




「てかなんでお前が知ってんねん。」





1人で胸に手を当てて驚いてると、




健ちゃんがめちゃくちゃ低い声でそう言った。





「そりゃあの子ガードゆるゆるだしすぐ聞き出せるわよ。」




「確かにガードはゆるゆるだったけど……笑」





そんな簡単に?個人的なことまで?





やっべー、アイツとことんバカじゃん。





「臣ちゃんは何カレンのこと笑ってるん!」




「あ、ごめんつい。」





健ちゃんに怒られ苦笑する俺を




馬鹿にするように笑ったAは颯爽とどこかへ行った。





ぬぁー……





「っか……」





わいー、なんて全て言えずに言葉を途中で飲み込んだ。





やべ、ライブ前に険悪になるとこだった。





あぶねーあぶねー。









.

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作者名:PiG Bone | 作成日時:2017年10月24日 20時

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