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「Aこの後何かある?」
「残念、撮影があるわ。」
「チッ、」
短く舌打ちした彼は
不機嫌そうにどこかを睨む。
「あー、でも俺も撮影あったな……」
「じゃあ終わったらbarで合流でいいんじゃない?」
「うし、それでいいか。」
「じゃあまた後で。」
彼に背を向けそう言うと
おう、また後で。なんて言う彼の声。
なんとなく落ち着くような。
「Aさん、早く行きますよ!」
少し離れた所から聞こえる山野の声に急かされ、
私は小走りで山野の元へ駆け寄った。
「そうだ、次の撮影のカメラマン神野さんです。」
「アンタね……
そういうコトは早く言いなさいよ。」
「すみません、忘れてました。」
スミマセンで済むような相手じゃないのよ。
あの変態クソジジイ、本当に面倒なんだから。
もー……取りあえず広臣に一報。
A撮影所どこ。
広臣なんで。
A一応よ、一応。
広臣俺〇〇で撮影だけど車ねぇんだよ。
Aあら偶然。私もそこで撮影よ。
広臣マジ?!すぐ行くから待ってて。
「Aさん出ますよー?」
「待って、山野。」
「はい?何でですか?」
「いいから。」
少しの間待っていると、息を切らし来た広臣。
「あれ、登坂さん。移動車ないんですか?」
「おぉ。スタジオ同じらしいから。」
「へぇ。じゃあ急ぎますね。」
山野は広臣が乗ったのを確認するとそう言いスーッと車を出した。
移動の間にカメラマンのコトを広臣に伝えると
ご立腹な彼はその後眉間に皺を寄せたまま
スタジオに入っていった。
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作者名:PiG Bone | 作成日時:2017年10月24日 20時