ワルイコをアイしよう 弐

＠７６ ページ27

それから数時間後。





福岡2日目のライブツアーが始まった。





その内私の出番になり、




相変わらず緊張しながらステージへ登った。





「はぁー、やっぱり緊張しますね。」




「え、何で？笑」




「いやー、三代目さんの初ドームツアーですよ？




私のせいで台無しにしたくないじゃないですか。」




「別に大丈夫じゃない？Aだし。」




「いやいやいや、どういうコトですか。」




「だって歌もダンスもメッチャうまいしさ、




顔も良くて、モデルも女優もやってんじゃん？




後は頭が良ければ完璧じゃん。」




「さり気なくdisりましたよね、今。」




「うん 笑」





ステージの上だから許してるけど、




ココじゃなかったらどうしてたかしらね。





「ほんっと酷いですよね、登坂さんって。」




「何それ、俺が酷いヤツみたいな。」




「酷いじゃないですか、いつも。」




「絶対にそれは無い！




てか俺1回Aのコト助けたじゃん！」




「あー……」





それココで言うわけ？





「ある日Aが事務所の廊下で倒れてて、




近くの知り合いの病院に連れてったんすよ、俺。」




「その節はお世話になりました。」




「いえいえ。」





ふざけてって言うか、仲がよさそうに見せるため、




ふざけたようにお互い礼をし合った。





すると、ファンの皆さんの歓声がわく。





やっぱり、ファンの皆さんはこう言うのを望んでるんだよね。





「まぁ、おふざけもここまでにして、メンバーを呼びますか。」




「ですね。」





その登坂の言葉で三代目の他のメンバーがステージに上って来て、





私と登坂は自らの立ち位置に向かい気持ちを切り替えた。









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