登坂広臣、ヒロインしてます

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Masaki side








「 俺の、本当の気持ちは、、」

「 うん 」

「 、、ごめん、俺、兄貴失格だ。」

「 もういいんだって。今は兄貴なんて役割は捨て
ろ 」

「 、、、いいの？」

「 早くしないと俺の気が変わっちまうぞ 」

「 い、言う言う！言うから、」






いつも通りの冷静な目でじっと見つめてくる広斗。

俺もその目をしっかりと見つめ返し、口を開いた。





「 広斗が好き。弟としてじゃなくて 」






そう告げた瞬間、鋭く突き刺すようだった広斗の瞳は朗らかになり、告白された当の本人はフンっと鼻で笑った。






「 それを言うのにどんだけかかってんだよお前は 」

「 ひどっ、！ 俺、こんなに勇気出して言ったんだよ？！ 」

「 まあ、雅貴らしくていいんじゃね？」

「 なんで上から目線、、ってか、広斗からは何も言うことないんですかー？」

「 なんだよ言うことって 」

「 ちょっとお、俺はちゃんと好きって言ったよ？返事は？」

「 言わなくたって分かんだろそんなもん 」







そんなことを言って何処かへ行こうとしたもんだから、思わず腕を掴んで引き止めた。






「 俺だって、ちゃんと言葉で言ってくれなきゃ不安になる」






そう言うと広斗は面倒くさそうに息を吐き、俺に向き直って言葉を続けた。







「 、、好きだよ、雅貴のことが」







小さくではあるが、しっかりと芯の通った声。

ずっと求め続けていたこの一言。

もう全てが満たされたような感覚だった。

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