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三匹目 おもちゃ ページ3

Aside


あの後、結局ハイネック以外何も思い付かず食って寝た。

朝起きて、学校に向かう準備。

準備ができたらすぐに家を出る。


「おはようございます。」

『おはよう、ございます…』


挨拶週間らしい。

生徒会長が一人で挨拶してる。

私なんかにも挨拶をする彼は本当にできる人みたいだ。

まぁ出来る人なんだけど。

学年一位。親は会社の社長さん。


対して私は学年二十位圏内をキープしている回りよりも少し頭がいい人。


あぁ、格差がすごい。


「でさぁ、…あ、来たよ。ねぇ、Aちゃん。」


ニヤニヤしながら、園田さんが声をかけてくる。

嫌いだ、この顔。


『なん、ですか?』

「Aちゃんもっと髪型可愛くしたらぁ?」

『で、でもこれ校則に基づいたやつで、』


まずい。

言っちゃった。


顔が不快感に満ちる。


口答え。一番人の気を害する行為。

まずい。


『ご、ごめんなさ、』

「ねー誰かヘアゴムー」

「持ってるー!」


ポニーテールを引っ張られて、トイレに連れていかれる。

羽交い締めにされて、髪の毛をもてあそばれる。


「ほらぁ、おさげ似合うよー?」


鏡を見れば、きっちりまとめられた三つ編みが顔の両サイドにふたつ。

しかも、ほどけないようにヘアゴムに何かの液体。接着剤か。


『あり、がとうございます。』

「お礼言われちゃったぁ。じゃあこのきったない手、拭いて?」

『は、はい。』


拭く、というのは。


「じゃー行くよー。」

「あはは、いけいけー!」


ばちん。

頬に衝撃。

今回は平手打ちらしい。


彼女たちの間での拭くは、殴ると同じ。


私は、彼女たちのおもちゃなのだ。


「じゃーねー。」

「早くこいよー?」


いろんなところを叩かれて、じんじんと熱い。


『ッ、いこ。』


もうなれた。

なれてしまった。


「A、遅いぞ。早く座れ。」

『ごめんなさい。』

「まったく。」


先生に注意されることがまた彼女たちは楽しいらしい。


「では、授業を始めます。教科書のー」


一時限目。数学。

先生がページ数を言おうとした時、


「おい、止まれぇ!!!」

「だりぃ。だからここは嫌いなんだ。」


担任の先生の声と、

昨日聞いた声。


「あー。ここ?」

「おい、だから、」


担任の先生が教室に先に入ったとたん、

ばき、と音がしてふっとんだ。


『え、』


みんなは立ち上がって隅に逃げる。

私は、遅れた。完全に。

そして、


「いたわ。」


私は彼に連行された。

四匹目 脱走計画→←二匹目 かたちはあるけど、



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設定タグ:半間修二 , 溺愛 , 東京リベンジャーズ   
作品ジャンル:恋愛
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- 面白いよ! (7月9日 16時) (レス) @page7 id: 711e38ef56 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さつお_アイコンは旧都なぎ様_ | 作成日時:2021年9月10日 0時

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