婚約を解消したい許婚【KP/Ren Nagase】 (ページ3)

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EPISODE 1; 冷たい許嫁ページ3

A side

一般的に婚約者というのは、お互いに惹かれ合って結婚を約束するものだと思う。

しかし、私の許婚にはそんな感情は1ミリたりとも感じない。なぜなら、お互いに不服だからだ。

私の許婚、永瀬廉はあの有名な永瀬グループの御曹司の一人。
そして同じ学園に通っていて、学園内ではアイドル的存在でもある。

ただ、私達の婚約に対する不満度は年が増すと同時に比例して増えていった。

女子生徒A「キャーッ！KPの皆さんよーー！！」

だから、こうやって偶然鉢合わせたとしても、

廉「•••。」

A『•••。』

2人「『(¯^¯ )』」

交わす言葉はなく、睨み合う。

そしてそれぞれの道を行く。

秋奈(あきな)「もう～！いつまであんな事してるのよ！どんなに嫌がっても、高校卒業して大学に進学したら本格的に婚姻について進められるのよ？」

A『それが嫌だから、あのような態度をお互いで示してるんでしょ？！』

秋奈は私の親友で、小学生からの付き合い。

優花(ゆうか)「いい加減に大人しくしたら？私だって好きでもない相手と許婚にされちゃったんだから。大人しくしてたほうが、将来の為には良いよ。」

こちらは優花。優花も私の親友で、秋奈と同じ小学生からの付き合い。

A『とにかく！私は好きでもない奴と結婚なんて出来ないんだから！』

親の利益のためだけに決められた結婚なんて、意味がない。

お互いに惹かれ合っていないと、結婚したとしても意味がない。ただのお飾りなだけ。

私はそんな人生を送りたくなんてない。

そう思いながら、3人でいたテラス席から席を外して一人になれる場所を探した。