ＯＨ！ＭＹ！Ｂガール[２]

△大きな背中、小さな身体 ページ29

(side yuto.N)


「おっはよーん」

目の下にクマを作りながら眠たそうな目で楽屋に入ってきたAちゃん。
心配だけど俺らが何かを言ったところでAちゃんは自分の体調より仕事を選ぶし、役作りなのか知らないけど細い身体がまたどんどん細くなっていくのが見ていて心配になる。


藤「寝てないでしょ」

「5時まで撮影。家帰ったの6時すぎ。寝たら起きれる自信なかったからシャワー浴びた後こーちゃん電話で起こして付き合ってもらってた」

うわ、康二くん可哀想。
関西も今忙しそうなのにやること鬼だな

「こーちゃんさ、「ほんまやめろやー！俺も今日くりぱやねん寝かせろやー！」って寝起きからうるさくて。目覚めた(笑)」

龍「Aちゃん寝なきゃ身体壊しちゃう...」

心配すぎる故に、珍しく龍我がAちゃんに声を掛けてもAちゃんは困ったように笑いながら龍我を諭すように話し掛けた。

「今週頑張れば少し落ち着くから今は頑張るって決めたんだ。龍我ありがとね」

納得出来ないけど、これ以上Aちゃんに何も言えない龍我はうん...、と言っていた。
あぁ龍我もAちゃんもなんでそんな顔するの！？

藤「A。

倒れないでね」

「うん、大丈夫。やばくなったら言うし」

藤「うん」

藤井くんに釘を刺されてAちゃんもやっと実感したみたい。



鏡の前でアイロンを温めながらコンシーラーとファンデーションで必死に隈を隠すAちゃんは小さく見えた。


浮「最近色々あったから...」

藤「後で翔太くんに言ってくる」

金「優斗くんにも言っとく？」

大「そうだね、言っとこ」

俺らでもキツイなって思うような稽古と、俺らには分からない仕事量をほぼ毎日のようにこなしているAちゃん。

それに加えてAちゃんとは縁の深い7人の退所発表。それを振り切るように毎日寝る間も惜しんで働いてる姿は痛々しかった。

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