10. 理性と本能 ページ10
ぐらりと視界が揺らぐ。
突然よろけた僕を見て亮も目が点になる。
息が荒くなってくる_______
嗚呼、頭が働かない……。
「お前……やっぱり」
うつ向いていた僕の顔を無理矢理自分の方に向かせる亮。
「お前、小学校の時に一緒だったAだろ」
……気づいていたのか。
何も言ってこないので忘れているかと……
いや、これは言い訳だ。
「Ω特有の発 情期ってこれか……
ははっ、本当だったんだな」
亮はα。僕のフェロモンで相当可笑しくなってるようだ。
このままでは亮は僕を抱いてしまうかもしれない。
正気に戻ってから、男を抱いたって後悔するはず。
それだけは避けたい。
「あっ……か、帰る！」
バッグを持って逃げようとした。
が、失敗した。
凄い力で肩を捕まれたのだ。
「帰さない」
ヤバい。ヤバいヤバい。
せめてこの発 情期が止まれば……
いや、一週間も続くんだから無理だ。
「お前……凄くいい匂いする」
はあ、と吐いた息が首筋にかかる。
びく、と反応した僕の両肩に手を置く。
亮が真正面に居る。
それだけで僕の理性は消えかける。
「は、離し」
「なあ、A……。俺の番になってくれる？」
僕の首筋に唇を近づけ、舌でぺろりと舐める。
「ひｯ……」
普通の僕なら恐怖しか無いだろう。
だけど今は興奮してしまう僕。
早く亮が欲しい。
もっと欲しい。
ダメだ。
噛んでほしい。
番にはなっちゃいけない。
ねぇ、お願い。
二つの僕が混乱している。
頭では分かっていても、体は正直なんだ、とか言うけど本当らしい。
さっきから物欲しそうに体が反応している。
亮が欲しい。
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故 - komeさん» この作品に対してそのような感情たちを向けられたこと、とても誇りに思います。とてもとても嬉しいお言葉ありがとうございます。 (6月12日 15時) (
レス) id: b145d6d25c (このIDを非表示/違反報告)
kome(プロフ) - とても面白い作品に出会えて嬉しく思うと共にもう終わってしまったのかと喪失感もあります。本当にお疲れ様でした。 (6月12日 13時) (レス) @page50 id: 4c2006e05c (このIDを非表示/違反報告)
おパンツドラゴン - え？何やってるんだろ．．．．．頭おかしくなったんかな（（（自分に言ってます (2020年6月20日 20時) (レス) id: 981305fe40 (このIDを非表示/違反報告)
おパンツドラゴン - https://images.app.goo.gl/B3CiPe8WwDTRdNTL8 (2020年5月30日 18時) (レス) id: 981305fe40 (このIDを非表示/違反報告)
故(プロフ) - 不知火 綏狐さん» ありがとうございます！お互い頑張りましょうね！ (2018年11月11日 23時) (レス) id: a87c411005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：故 | 作成日時：2017年10月16日 20時
