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二宮さんが爺の目の前でバットをブン！と振る。
「ひ･･･ひぃい････････」
和「あんたがAに言った台詞さ」
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和「俺も聞いたことあるんだよね〜〜〜」
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二宮さんの黒い瞳は静かな、海みたい。
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和「生まれてこなきゃ良かったのに、って」
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白い頬。
黒い瞳。
赤い、服。
和「･･････なんて散々罵声を浴びせていたくせに、あとになって生んでやったのは誰だと
思ってる。誰のおかげで生きていると思ってる･････今度は恩を着せにきたけどね？」
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火薬の匂いがしていて、目は煙で痛くて、なのに。
凛とした空気が、そこにある。と思った。
櫻井さんに聞いた二宮さんの過去。が浮かんで、でも、彼の笑顔で、消えた。
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和「･･････Aは」
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和「俺に会う為に生まれてきたんです、っと」
二宮さんは短く、だけどハッキリと言って。
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バットでラスボス。どこかの哀れなクソジジイのみぞおちを
ガン！と殴った。
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和「A。生まれてきてくれてありがと、さん！っと」
さん！の時にもう一度、バットがクソジジイのみぞおちに入る。
「うがぁ･･････！」
痛みに呻くクソジジイの後ろで
智「ニノー、それ野球じゃないよ〜〜」
大野さんがペッと赤い血を吐いてから、とりあえずのツッコミ。
和「え？これ野球だよ？」
翔「キラッキラの目してる！野球少年の目をしてる！」
翔さんが呆れたように、笑った。
A「二宮さん！三振まであと１つですよ！」
潤「あ、カップル揃って野球知らないんだね〜」
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笑って、まるでコントのように、クソジジイにバットを振っていた二宮さんの目が
すぅ、と冷たく光って。
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和「･･････････２度とAに近づくなよ？」
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ブン！と思いっきり振られたバットはクソジジイのこめかみの横でピタ。と止まった。
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和「････････次は、間違いなく、殺すよ？」
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クソジジイはアワワ･･･････と泡を吹いて倒れていって
二宮さんは「あ〜あ、湿気ちゃった」小さく笑いながら胸ポケットからよれよれの
煙草を出して、火を点けた。
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なの(プロフ) - どうしてこんなにみんなを幸せにできる小説が書けるんですか？ (2016年12月27日 13時) (
レス) id: 8028e8d2d9 (このIDを非表示/違反報告)
riko0509jump(プロフ) - 今まで読んだ中で一番良かったです!! (2016年6月18日 9時) (レス) id: 9ee3caaa75 (このIDを非表示/違反報告)
ミイチゴ(プロフ) - 初めまして☆1年前臭い耳の為、耳鼻科に通っている時の待ち時間でキスミーダーリンを読ませて頂きました。なんって素敵でゲスぃんだと！←。瀬音さまの描くゲス王子BD、ご馳走様でした！ (2015年7月4日 15時) (レス) id: 31f5f51951 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 会いたかった二人にまた会えるなんて！嬉しい！ブレない二宮さんと同じくらい強くて逞しい主人公ちゃんが大好きでした。瀬音さんの書く二宮さんには、大きな愛と圧倒的な覚悟があって、とても美しくて、やっぱりカッコイイです。素敵なお話をありがとうございました！ (2015年6月28日 14時) (レス) id: 9090ebc522 (このIDを非表示/違反報告)
ムーナカ(プロフ) - この2人、というかこのウチュウジンの仲間の皆さん大好きです！瀬音さんワールドと勝手に命名してる、笑いと笑いと笑いと胸キュンと涙、最後はじぃんときて、鼻水と涙目で大爆笑みたいな、世界が大好きで、本当にいつもありがとうございます。瀬音ラブです！ (2015年6月23日 0時) (レス) id: 0c2c0c5cc4 (このIDを非表示/違反報告)
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