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 教室に戻ったあとは軽く自己紹介をして、今日はこれで解散となった。

 部活の仮入部は明日から始まるらしい。とはいっても例年このクラスで部活でに入る人は珍しいらしいが。


「ねえ、Aはもう部活決めた?」

「いやまだ。そういう琳津は……あ、やっぱいい。言わなくてもわかるから」



「──ほら、あの子だよ」




 廊下を歩くだけで突き刺さる、視線、視線、視線。


「ああ、主席の?」

「そうそう。なんでも入試の結果が歴代一位らしいよ」

「やば、天才じゃん」


 どうやら悪い噂ではないようだ。思わず口角が上がる。


「てか部活入るんだ」

「当たり前じゃん!高校生活はたったの三年間なんだよ、満喫しないと」

「それはそうだけどさー。うちのクラスって課題とか多いらしいじゃん」

「Aなら両立できるって。ね、一緒に入ろ?」

「どうせ野球部でしょ。文化部でさえ大変そうなのに運動部って……しかもうちの野球部強豪だし。ついていけるかな」

「えー。マネージャーやろうよー。Aだって野球好きじゃん!」

「まあ、それは。……わかった。ならとりあえず明日仮入部行ってみよう」

「えっホント!?やったー!A大好き!」

「調子のいいやつめ」


 ……まずはお母さんの説得からだな。



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作者名:お抹茶みるく | 作成日時:2023年12月17日 17時

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