11.富里さんは泣きたい ページ27
それから、一週間。
一週間、いろんなことが起こった、と思う。
学校に行った。すごく、すごく心配さた。
毎授業の合間、男女問わず囲まれ、本音を言えば鬱陶しかった。
また、授業を受けていなかった間になんとテストがあり、
ほぼ抜き打ちでテストを受けさせられ、勉強ができていないせいで点数は悲惨だった。(あくまで優等生の"悲惨"だよ!
さらにショックが抜けきらない時。追い討ちをかけるように、犬吠埼さんが前より絡んでくるようになってしまったのだ。
これは、流石に......つらい。
金曜日の夕食後、リビングの机につっぷして、小さく舌打ちした。
『蔦子さん』
「どうしたの?」
『今だけ学校に行くのが辛いです』
「あら…そういうときはあるわよねぇ」
『そういう...ことじゃ無いような...気がしますがまあ、いいです……。』
部屋に戻り、ベッドに倒れた。
枕に顔を埋め、泣きそうになっていると。
「入るぞ」
『!?先生!?』
びっくりして飛び起き、右手を打ち、小さく呻いた。
『なな、なんでしょう』
「…Aが、心配で」
『……あ、ありがとうございます』
少し、嬉しかった。
…何故だろう?
『精神的に、疲れました』
「だいぶ囲まれていたからな…そうだ犬埼崎は…」
『…なんで、犬埼崎さん限定に?』
「…生徒たちや教師は、Aが自分から身を投げたと思っている」
『ああ、はい』
「…俺は、違うと思っている」
はっとして顔をあげた。
『………信じてくれるんですか』
ああ、と頷いてそこから、
「Aが、そんなことするはずがない。
犬埼崎が、その場にいた…あいつは、昔からお前のことを嫌っている。
だから、落とされた…と、個人的に考察している」
『すごいですね、あってます』
力なく微笑んだ。
幾分か、気分が和らいだ気がした。
『はは…私、前世で何かしたんですかね…今世も、何かしたんですか…ねぇ…
私、……』
勝手に、涙が伝っていく。
「A…」
『…気にくわないことのひとつやふたつ、誰でもあるでしょうけど…そんなので、傷をつけますか…っ』
声が、震えていた。
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しろみぃ(プロフ) - 澪凪さん» あぁーーー!!!!!久しぶりぃ!!!!ほんっとごめん完全に忘れ去ってた……………マジで土下座する……更新するねさねみんの頑張るよ……… (2021年12月31日 21時) (レス) id: 02d7799d85 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - みい久しぶり〜!年末に読み返してた笑 やっぱりみいの文章好きだな〜!実弥のも続き待ってるね!! (2021年12月31日 3時) (レス) @page38 id: 917aafc07f (このIDを非表示/違反報告)
ぶどう - 完結おめでとうございます!!とても面白かったです(≧▽≦) (2021年6月9日 6時) (レス) id: 87d010c47c (このIDを非表示/違反報告)
ぱるすた(プロフ) - ななが失敗作ですか!!良い作品っしょ!! (2020年10月23日 18時) (レス) id: 9d6ba54971 (このIDを非表示/違反報告)
しろみぃ* - あげは?さん» そうですねぇwやっちゃいますか...w←犬吠埼:は?ないしそんなの!この私がそんな目にあうとかホントにないし(ry (2020年9月16日 21時) (レス) id: 8058ce97ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろみぃ* | 作成日時:2020年9月5日 22時