花の都の真ん中で第7幕 (ページ19)

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記者会見ページ19

今日は、記者会見の日。

「オデット」のドレスを着て、会見場へ。

和子さんが、ニコニコしながらカメラを構えていた。

和「Aちゃん、本当に綺麗ね！」

『そんなことないですよ…照』

和「彼に見せたら、どんな反応するかな？笑」

『ちょっと…その話はだめです！赤面』

顔が、どんどん熱くなるのが分かる。

和「ごめんね、冗談よ！笑」

冗談にしては、たちが悪いんだから…

火照ったままの頬を何とか鎮めて、会見場に入った。

記者「それでは、会見を始めます」

『はい、よろしくお願いします』

記者『まず、ウェディングドレスのモデルをされるにあたって、オファーが届いた時はどのような心境でしたか？』

『モデルのお話を頂いた際、数々のバレエ作品のヒロインにインスピレーションを受けたドレスブランドということで、是非お受けしたい、とその場で申し出ました。
子供の頃からバレエを続けておりましたので、このような機会を頂けたことに、とても感謝しております』

その後も、何点か質疑応答が続いた。

会見が終わり、和子さんと共に会場から引き上げようとしたその時だった。

記者「原投手との交際は、順調でしょうか？」

遂に来たか、ワイドショーとかでよく見るあれ…！

和「大丈夫だよ、笑って会釈しとけばいいんだから！」

横から、和子さんがそっとフォローしてくれた。

記者の方々に向かって、微笑みながら軽く頭を下げた。

とりあえず、乗り切れた…のかな？

『ふぅ…終わった…』

和「お疲れ様、よく頑張ったね！」

『いやぁ、なんか疲れました…苦笑』

和「言わせとけばいいよ、そのうちほとぼりが冷めるから」

『そうだといいんですけどね…』

和「今日はゆっくり休んで、また練習頑張ろうね！」

『はい、和子さんもお疲れ様でした！』

帰宅して、すぐさまお風呂へ。

今日の模様は、全国ネットのワイドショーでも放送される予定とのこと。

樹理、見てくれるかなぁ…？

少しだけ期待しながら、お湯に浸かるのだった。