花の都の真ん中で第4幕 (ページ46)

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怒り（Sh18目線）ページ46

明日から、スワローズとの3連戦。

ホークスは、東京に来ている。

Aは、晃大朗とご飯に行った。

樹理との事、相談してるんだろうな。

何か、解決の糸口が見付かれば良いけど。

…そうだ、樹理から話を聞こう。

携帯を取り出し、メッセージを送る。

Takesho18今日の夕方6時に、外苑前駅の改札!絶対だからな!

J.Hara分かったわ

待ち合わせ場所に着くと、すでに樹理が来ていた。

どことなく、目が虚ろだ。

18「久し振り、待たせてごめんな」

「ええよ、さっき来たばっかりやから」

近くの店に移動し、個室に案内してもらう。

明日はお互いに先発なので、緑茶で乾杯した。

ご飯を食べながら、話を切り出す。

18「なぁ樹理、お前Aに何した？
あいつ、最近全然元気が無いんだ」

「5月の末に、“しばらく距離置こう”って言うた」

18「おい…何だそれ？」

「チームも連敗続きで、監督が辞めて、俺も負け続けて。
この前、2軍に落とされてん。
せやから、しばらく連絡取るのは止めようって」

確かに今、スワローズが色々と大変なのは知っている。

でも、距離を置くのと、どういう関係があるんだ？

怒りがふつふつとこみ上げて来て、思わず叫んだ。

18「どんげ事か、説明しろちゃ!(どういう事か、説明しろよ!)」

「いくら投げたって勝てへんし、Aや翔太に合わせる顔が無いねん。
自信が無くて、そうするしか思い付かなかったんや」

18「あいつん気持ちは、考えんかったんか?(あいつの気持ちは、考えなかったのか?)
あいつがどれだけ苦しんじょんか、知っちょるか?(あいつがどれだけ苦しんでるのか、知ってるか?)
お前のせいで、笑わんごつなったんやぞ!(お前のせいで、笑わなくなったんだぞ!)」

「そんな…」

エキサイトして、つい方言が出てしまう。

でも、細かい事は気にしていられない。

「翔太…俺、どないすればええ？」

18「そんげ事は、自分で考えちゃ(そんな事は、自分で考えろよ)」

まだまだ、怒りが収まらない。

樹理…Aを泣かすなんて、何やってるんだ？