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て「今日、何か予定あるん?」
「一応、実家に顔見せたら帰ろうかなぁ」
ゆ「日帰り?」
「ホテル取ってないんよねぇ」
虫「え、そしたら時間やばくない?新幹線でしょ?」
「…今からホテル予約取れると思う?」
し「えぇ、もうてつやんち泊まってけば?」
て「いいよ、泊まっていきなよ」
「んー、」
と「でもこいつんち女すぐ来るから」
「え、じゃあやめとく」
て「呼んどらんってば!」
り「俺の家泊まれば?」
え、とメンバーが声を漏らす。
虫「いや、でもさ、」
「りょうくん、彼女いるじゃん」
きっと誰かが言うであろう言葉を先に口にする。
彼女、いるんじゃん。
私が、もし。
きっとないけれど、りょうくんと今、付き合っていたなら。
ほかの女の子が彼氏の家に泊まっているのを見たら、どう思うだろうか。
辛くて、仕方がないと思う。
浮気と一緒じゃん。
「もう、帰るから。大丈夫だよ」
じゃあね、と荷物を持って、玄関へと向かう。
て「A、」
「ありがとね、てっちゃん」
て「待って、A」
「あと、東海オンエアの件だけど。やめとくね、私。誘ってくれてありがとう」
て「A!!」
ぐい、と手を引かれ、無理やり顔を合わせられる。
て「泣いとるやん、A」
「、だって、!」
て「うん、分かっとる。りょうの話だら」
「かのじょ、いるのに」
て「あれはりょうが悪い。俺から言っておくから」
「このまま、一緒に活動しちゃったら、」
もっと、好きになっちゃうよ。
息よりも小さく、呟いた。
きっと聞こえなかっただろうな、と思うけれど、てつやにはしっかりと聞かれていて。
て「俺はね、Aがおってこそ東海オンエアが成り立つと思ったの。だからA誘ったの」
分かる?と優しくてつやに聞かれる。
て「ねぇ、お願い。東海オンエアに入ってくれん?」
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作者名:おまめ | 作成日時:2023年4月3日 2時