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帰ってきてしまった、愛知へ。
あの後___概要欄を見たあと、すぐにてつやへLINEを送っていた。
Aねぇ、りょうくんいるの知らないんだけど!?
てつや言っとらんかったっけ?
A初めて聞いた!概要欄見てびっくりしたよ…
てつやあれだ、サプラーイズ!
A雑にも程があるわ…
てつやで、いつ来るん?
Aんー、来週には来れるかなぁ
てつや名古屋まで迎えに行くわ!
Aありがとう!待ってます!
｢で、名古屋に着いたはいいんだけど…｣
てつやの車がない。一応動画やらでてつやがどんな車を持ってるかは一応把握しておいたが、それでもない。
｢岡崎まで行けってこと？｣
久しぶりの故郷だ、それもまた一興かぁ、なんて考えながら在来線のホームへ向かおうとする。
り｢ねぇ｣
｢はい…、！？｣
り｢久しぶり、A｣
｢え、と…？｣
り｢やだなぁ、覚えてない？りょうだよ、福尾亮｣
忘れるわけがない、とは言えず、何も話せなかった。
｢てつやは…｣
り｢あぁ、あいつなら来ないよ｣
｢えぇ、何で？｣
り｢俺が迎えに行きたい、ってお願いしちゃった｣
しちゃった、ってなんだ、しちゃったって。
そんなこと言われたら、嫌な顔なんて出来ない。
り｢ここで立ち話も何だし、乗ってよ｣
｢お邪魔します…？｣
り｢何、それ｣
けらけらと笑いながら頭を撫でられる。
あぁ、やっぱり。りょうくんは狡い。
かっこよくて、優しくて、面白くて______狡い人だ。
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作者名：おまめ | 作成日時：2023年4月3日 2時
