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「へへ、そうなの」
「いやー、まさかあんたが付き合うとはねぇ」
「そりゃあ、華の高校生ですから。彼氏の1人や2人、ね?」
「しかもお相手は福尾くんでしょう。いいなぁ」
「譲らないからね!」
「取る気なんかないってば」
り「ごめん、Aいる?」
「おや、噂をすれば何とやら」
「じゃあね。また明日!」
「はいはい。」
ごゆっくりー、と言われ、そのまま廊下で待っているりょうくん、すなわち、私の彼氏のところへと向かう。
り「帰ろっか」
「今日部活は?」
り「顧問おらんから練習無し」
「そっかぁ」
り「どっか寄ってく?」
「んー、公園!」
り「好きだね、公園」
「落ち着かん?なんか、のんびりしててさぁ」
り「分からんでもないかなぁ。途中でコンビニ寄ってなんか買ってこ」
「あ、新作のアイス出たんだって」
り「まじ?何味?」
「えー、西瓜、かなぁ」
り「へぇ」
暑いねぇ、今年は去年より暑いらしいよ、そんなん去年も言っとったなぁ、と、他愛もない話をしながら、公園へと向かった。
り「A、なんか飲む?」
「アイスあるし、いいかなぁ」
り「りょーかい」
公園には、小学校帰りの子達が沢山。
私も小学校の時はあんなんだったかなぁ、とたかが数年前の話なのに、ひどく遠い昔に感じた。
り「どうしたん、ぼーっとして」
「んーん、懐かしいなぁって」
り「小学生が?」
「そ、」
り「そういえばAの小学校の頃って知らんなぁ」
「校区、違ったもんねぇ」
り「可愛かっただろうなぁ」
「へへ、ただの鼻たれだったよ」
り「いいじゃん、それでも可愛いよ」
「りょうくんはすぐに可愛いって言ってくれるからなぁ」
り「嫌?」
「べっつにー」
寧ろ、嬉しい。なんて小っ恥ずかしい言葉はなかなか言えない。
り「そろそろ帰ろっか。送るよ」
「ありがとうね、いつも」
り「いーの、俺が送りたいから」
「ありがとう、りょうくん」
り「じゃあね、また明日」
「ばいばい。気をつけてね」
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作者名:おまめ | 作成日時:2023年4月3日 2時