鬼への復讐

本当の自分で生きて ページ4

『まぁ話が出来ない奴は放っておいて、冨岡さん。さっきから黙ってたけど、冨岡さんも真衣の方を信じてるんでしょ？』

すると、冨岡さんは目を少しだけ見開いて何かを言おうとした。

冨岡「俺は...」

胡蝶「冨岡さん。勿論、真衣さんですよね？」

いやいや、どっから湧いて出た。

冨岡「俺はッ...その...」

もう面倒な事になる前に、これだけ言っておこう。

『冨岡さん。貴方は自分の思う方を選んで下さい。』

冨岡「？」

『人は他人に合わせようとしたり、同じようになろうとすると、自分の4分の3を失ってしまいます。

私は、冨岡さんにありのままで生きて欲しい。』


冨岡「俺は、お前『それでは時間の無駄なんで。』

自分はそれだけ伝えたかった。

冨岡さんはいつも、何か無理をしている時がある。

胡蝶さんに「そんなんだから嫌われるんですよ。」と言われて、大分気にしていた。

冨岡さんだって皆んなと仲良くしたいはずだ。


けどコレだけは、“人間として”しないで欲しい。


＿『一緒に虐めの輪を作って、仲間意識を持つ』＿


これは絶対に人として、やっちゃいけない事。


実際、冨岡さんは真衣を信じるか私を信じるか迷っていた。

“「長年仲間をやってきた奴を信じるか、新しくやってきた奴を信じるか。」”

まぁ、私と言う選択を残してくれただけでも、ありがたい。

胡蝶「一体、何なんでしょうね。あの人。」

真衣「さぁ...でも、皆さんに被害がなくて良かったです。」


私は本部を後にし、重要な任務と別の任務に向かった。

簡単に言えば暇だったから。

それに、あの人達に関わっている時間がもったいないし。


あの人達に罵倒されて黙ったままでも負け、噛みついてもどの道負けが見える。

うん。


＿“アイツらは鬼だ”＿


＿“そして自分も鬼だ”＿


人は、大切な奴を傷付けられると、傷付けた奴を恨んでいるうちに復讐心に変わる。

人は裏切られたりすると、裏切った奴らを憎んでいるうちに復讐心へと変わる。


そう、どっちも最終的には復讐心に辿り着く。

これだから人間は面倒くさい。

まぁ、自分も人間なんだけどさ。


「人は人の形をした鬼」これだけは言えるよ。


にしても明日の任務は冨岡さんなだけでマシな方だった。

他の奴らだったら精神的にキツイ。


そう考えながら走っていると、辺りは暗くなった。

森の方に進んで行くと鬼が現れた。

てか、暇つぶしでも少しだけ面倒くさい。

全てが面倒くさく感じた。

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