鬼への復讐

伊之助 ページ23

『は？』

そう言われたかと思えば、羽織の首根っこを掴まれて庭に放り出された。

伊ノ助「おい、俺様と勝負しろ！」

ほぼ初対面で、いきなり勝負しろと言われて少し驚いた。

何だこの子...

私が柱なのを知ってる上で言ってるのか、知らないでこの様に上から目線で言っているのか...良く分からない子だなぁ。

『良いけど、怪我しても自己責任で。』

伊ノ助「はぁ！？俺様が負けると思ってるのか！！」

『うん、負けると思ってる。』

この子には悪いけど、そんなに暇じゃ無いんだ。

炭治郎「A...て、手加減してやってくれないか...？」

善逸「そそそ、そうだよ！」

『いや、手加減しても勝っちゃうからさぁ...手加減の手加減って難しいものだよ？』

炭治郎「(手加減の手加減って...)...初め！」



(バキッバキッ！！)

炭治郎・善逸・伊ノ助「「「！？」」」

終わると三人の目の瞳孔が大きく開いた。

そこまで驚く事だろうか、自分には意味が分からない。

『はい、終わり。』

炭治郎「(...伊ノ助の木刀が一瞬で粉々に！？)」

善逸「(見えなかった！一瞬過ぎて、木刀が粉々になる音以外、何も聞こえなかった！)」


伊ノ助「(あ、アイツ...強すぎる！きっと山で会った蜘蛛オヤジや半々羽織の野郎より強ぇ奴だ！！)」

伊ノ助「もう一回！もう一回勝負しろ！！」

『...』

面倒くさい。非常に面倒くさい...


炭治郎「止めろ伊ノ助。Aが面倒くさ...嫌がってるだろ？」


鴉「カァー！カァー！緊急柱合会議！緊急柱合会議！至急急げ！急げ！」

じょ、冗談じゃない...！

『最悪だ...本当に最悪だよ。』

行きたくなさ過ぎて鬱になりそう。

アイツら私の顔を見れば軽蔑するし、真衣の言う事を呼吸するみたいに、当たり前に信じる。

奴らの対応に面倒くさいけど、聞いてるだけで耳障りだし会議に集中出来ない。

善逸「おい炭治郎、伊之助！俺たちも行くぞ！！」

え？

炭治郎「あぁ、伊ノ助も急げ！！」

伊ノ助「何だか分かんねぇけど、ワクワクして来たぞ！！」

ねぇ、どこに行くって？

『ねぇ！三人共どこに行くつもり！？』

善逸の合図？らしい声で一気に飛び出した。


きっと柱合会議に乗り込んで何かする気だ！

追いつこうにも先に飛び出され、三人の企みに気づくのが遅く、遅れをとった。

このままじゃ、三人に何か合ってからじゃ遅いのに！



間に合え！間に合え！

他の柱が来ないうちに三人を追い出さないと！！

『待って！』

守るんだ→←善逸・炭治郎の思い。

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