私の本性、金髪のアイツにバレた。【安室透】

名推理 ページ34

……








『っ……』









言葉が出なかった。

コナンくんの発した言葉は予想でも推測でもない。
“確信” の自信しかない口調だった。









(降谷さんのタスケテ。)









悔しいけど真っ先に降谷さんに助けを求めてしまった。
でも今はそれどこじゃない。








『なんでそう思うの？小さな探偵さん？』









聞いてやろうではないか。
小さな探偵さんの名推理をね。









コナン「いいよ。聞かせてあげる…




＿＿まず、初めてあった時からずっと疑ってたんだ。

だって、安室さんの幼馴染なんて今まで聞いたこと無かった。

それなのに突如 “花栗日菜”って名乗る女性を幼馴染だと紹介した。

もうその時点でおかしいでしょ？




あー、あと僕と沖矢さんは安室さんが公安警察だって知ってるから。｣







『…うん、それから？』







コナン「二つ目。


日菜お姉ちゃんは “事務員” をやってるんでしょ？

なのに、この時間帯にブラブラ歩いてるのはどう考えてもおかしい。


普通なら今は出勤時間。“普通なら” だけどね。」








『なるほどね、まだ理由はあるの？』








コナン「まだあるよ。

僕はどうしても日菜お姉ちゃんの正体を知りたくて盗聴器を仕掛けたんだ。


もしかしたら本当にただの幼馴染の可能性だってあった訳だし。




でも、事態は一変。

一般人なら盗聴器の存在なんて気づくわけないんだ。
ほんの数センチしかない物体だから。




……でも日菜お姉ちゃんはわずか数分で盗聴器を、
“破壊” した。




どこかに落とすならまだ分かる。
でも、破壊するには本人が意図的にやる必要がある。


……つまり日菜お姉ちゃんは、たったの数分間で盗聴器を仕掛けられてることに気がついてた、って事。




そんな人が一般人な訳ないよね？」








『ふーん、なるほどねぇ。

……最後にひとつ聞いていい？』








コナン「なに？」







『なんでコナンくんと沖矢さんは透くんの正体を知ってるの？


そんなあなた達こそ一般人なわけないでしょ？』








沖矢「まぁ、彼とは色々あったんですよ。

ほんと、色々ね……。


詳しいことは彼の口から直接聞いてください。
僕たちが言うようなことでは無いですよ。









ずっと黙っていた沖矢さんが急に喋りだしたので少し驚いた。

そして、最後に彼は一言付け足した。









沖矢「いつまで “仮の姿” を演じるつもりですか？

往生際が悪いようですね？」

種明かし→←盗聴は便利らしい

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