検索窓
今日:12 hit、昨日:15 hit、合計:205,032 hit

安室side ページ22

____________________

時刻は10時過ぎだろうか。

街がネオン色に染まりつつある。






『ったく……
上司に運転させて横で居眠りとは……』






横には頬を赤くしたAが小さな寝息を立てている。






(ほんと意味わかんないやつだな。

ムカつくし、腹立つし、頭に来るやつだけど…



“一緒にいて嫌な気はしない” )







僕は今日のことを思い返した。






(「僕と出会えたことは良い事じゃないのか?」

って聞いた時、僕はてっきり散々なことを言われるかと思ってたな。


でも……)







良い意味で予想は大きく裏切られた。






“私は降谷さんと出会えて良かった。

安室透までの関係より、私は降谷零との関係の方が私は良い。”






(こう言われるのは想定外だった。



誰がこの金髪上司と出会えて良かったと思ってるの?

自意識過剰野郎め。

頭腐ってるんですか?病院行きましょうか?



そんなことを言われるかと思ってた。




でも、Aが僕との出会いを後悔してないことが分かってちょっと嬉しかった……)









『何考えてんだ。自分。』







そう一言呟いたらそこはもうAが住んでるマンションの前だった。







『おい、A着いたぞ起きろ。』







A「ふぇ?もう朝?」





Aは大きな丸い瞳をパチリと開き目を覚ました。





『何寝ぼけてんだ……玄関まで送ってやるからさっさと降りろ。

明日は月曜日。通常出勤だ。』





A「降谷ひゃん、送りありがとうございますぅ〜」





(全くどこまで世話をかけさせるつもりだ……

これじゃあ僕の方がAの部下みたいじゃないか……)






____________________



何とかエレベーターに乗り、家の前まで来た。






『さすがに家まで入る訳には行かないからここからは自分で寝る支度しろよ。

明日寝坊すんなよ。(多分無理だと思うけど……)』







そう一言告げて去ろうとした時。









キュッ









袖を引っ張られた。









A「置いてかないで……」









(A?)








今にも涙が零れそうな瞳。

いつもの彼女からは考えられない消え入りそうな声。

僕の袖を掴む震える手。


それは何かに怯えてるような声色だった。








『おっおい、どうした?』








あまりに唐突なの出来事で、自分には似合わない動揺を隠しきれない声が二人きりの空間に響いた。

安室side→←カクテル



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (140 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
559人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

景璃(プロフ) - いい意味なんですけど!あのこんなにも赤井さんとコナンがムカつく存在になったの初めてです!仕事の邪魔された上にある意味死にかけたのに…主優しすぎる…私ならブチ切れてますもんwwこれからも応援してます。 (2022年3月10日 3時) (レス) @page47 id: 0eef4a91ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆあら(プロフ) - 寝子さん» ありがとうございます!素直にすごく嬉しいです!!これからもよろしくお願いします。 (2021年6月13日 13時) (レス) id: 1ce9c1d09e (このIDを非表示/違反報告)
寝子(プロフ) - 面白いですね!これからの展開が楽しみです!更新がんばってください!! (2021年6月13日 7時) (レス) id: 031b8fe371 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:パセリ信者 | 作成日時:2021年6月11日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。