第五十三話 ページ15
犬飼と私の関係はそれだけではなかった。その後、また一週間くらい経ったある日また二人の関係を悪化させることが起こった。それは、また別の機会に。
そんな昔、数ヶ月前のことを感傷的になって思い返していたら、私の後ろに誰かが立っているのが、背中越しにわかった。
振り向くと、そこには……。
「風間さん。なんで」
風間さんがいた。
風間「飯にでも行くぞ」
「え、いや私はいいですよ」
風間「奢るぞ」
「そんな話じゃなくてですね…」
なかなか引く気配のない彼は、溜息をつき、 言う。
風間「遠征に行く前から可笑しいと思っていた。そして、昨日のお前は明らかに別人だった。いいから付き合え、先輩として奢る」
「…はい」
よく、私のことを見ている人だ。流石として言えない。たった三つしか違わないのに、とても大人びて見える。
風間「何が食べたい。何でもいいぞ」
「…風間さんが食べたいもので」
風間「お前が決めろ」
「…じゃあお好み焼きが、いいです」
風間「影浦のところに行くか」
「はい」
数歩前を歩く風間さんは、お店に入るまで口を開かなかった。奥の座敷に座って注文して、しばらく待つ。
風間「鳩原のことか」
「……はい」
心臓が握られているような感覚だった。当真といい、風間さんといい、カゲもだけど何故こんなにも勘の鋭い人達が私の側にいるのだろうか。
それとも私がわかりやすいのか。どちらかなのだろう。
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誕生日肉 - 犬飼先輩との関係が気になるんですが… (2021年5月29日 17時) (
レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
あお果実(プロフ) - 前作から読ませていただいてます！とても面白いです！更新待ってます(*´∀｀) (2019年3月6日 17時) (レス) id: 11c4dc89d1 (このIDを非表示/違反報告)
柚さん - 続き待ってます！無理せずがんばってください！！ (2018年11月27日 23時) (レス) id: d92082f045 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三毛猫
作成日時：2017年12月30日 12時
