不登校ちゃんと闇深優等生ちゃん「オリジナル」 (ページ34)

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「みんなでの『おそろい』がジュースになっちゃたねぇ。」

そういうとみんな、笑いはじめる。

「そうだねぇ。」

「まぁ、私たちそんなもんじゃない？」

８月の後半、まだまだ照り付ける太陽が暑苦しい。

そんななか、川辺の場所は水が近く、涼しい。

「あっ！鳥だっ！白鳥？見に行ってくるっ！」

川に現れた白色の水鳥を桜が見ようとして、走ろうとする。

「ちょ、やめなって、」

そういいながら、連れ戻す。

やっぱり、こういう時間が、みんながいう「青春」に数えていいのだろうか。

みんな、悩みなさそうに見える。なんて言ったら怒られてしまうだろうか。

そう、自分がそうありたいって思ってる。

私以外は、ここにいる３人、みんな、幸せでありますように。

みんなが考えていること、もう私には理解できないから。

もう、二次元にいるような超能力者じゃなくなっちゃたから。

そう、願うことで人柱のように私を苦しいことから守る盾にしてもらいたいのに。

心の内側をいまさら人に見られたくないって思っているのはいけないことなのだろうか。

人の心が見たくて私はたまらないのに。

そのはずなのに、いつしか一生見られたくない箱の名前が「心」になってしまった。

「じゃあ、行こうか。」

私は咲来の言葉で現実に帰ってきた。

「うん。」

来た道をたどりながら、どうにか会場にたどり着くことができた。

今から私たちの１２分間の結果発表が行われる。

席は真ん前。

私は、できることはやったけれど、何かのテストの結果発表とかとは違う。

誰かのしたことがみんなの責任になってしまうって知ってるからこそ、３年生の先輩の泣き顔なんて見たくないから。

・・・金賞を願う。って頭の中に叩き込み、座り、その時を待った。