不登校ちゃんと闇深優等生ちゃん「オリジナル」 (ページ28)

今日:25 hit、昨日:1 hit、合計:4,740 hit

24 ページ28

私たちが遊べるのは、今から１０時までの約一時間半。

まずは、四人とも趣味のお絵描きをしながらしゃべった。

各自に勝手にしゃべりながら、反応しながら、楽しく過ごした。

先輩とのかかわりとか、こっそり流れる噂話とか。

いっぱいしゃべるのが楽しかった。

「瑠璃…？」

「ん、なにー？」

私は、部屋においてあったメモ用紙と自分で持ってきたシャーペンを握り、絵をかきながら答える。

「あ、いやー、なんか、瑠璃のにおいがする…？」

「はっ？！」

「あ、まー確かに？」

急にそんなことを言われるもんだから、乗ってきた咲来にも声をかけてきた桜にも驚いてしまう。

「ど、どーいうこと？」

「持ってきてるんでしょ、出してよ～！ぬ・い・ぐ・る・みっ！！」

早く見せてと言わんばかりに目を輝かせる咲来。

私は、ベッドの中に入ってもらっていた、ぬいぐるみを取り出すと、我先にと咲来がつかんだ。

ぎゅ～っと私より強く抱きしめる。

それを見て

「…次は私も持ってこようかな…」

そういう桜が見えた。

「え、持って帰っていい？」

そうやって、真顔で聞く咲来に私は

「やめて？？ねぇ、それ私の」

そういう。

「もー、最初は心のほうがうるさかったのに…ってえ？」

心のほうを見るとベッドを支えにするように寝ていた。

「おー、寝落ちだねぇ。」

桜が感心したように心の近くに来た。

咲来も気になったようで私のぬいぐるみは手放さないようにしながらこちらに来る。

心は元気っこ、まぁ少し拡大していうなら子供っぽいっていう印象があったけれどこう見るとちゃんと少し大人っぽい中学生らしい表情だった。

「かわいい…」

そう言って、私が髪をサラッとなでると

「…おかぁさん…？」

心がそうやっていった。

表情を見ると寝言であったけれど私たちにはしっかりと聞こえた。

「あ、瑠璃お母さんっ！」

「ちょっと桜っ！私はお母さんじゃないってっ」

「ホームシックかなぁ…明日頑張ろうねぇ。」

咲来はそう言って、心の頭に手を置いた。

時間を見るともう１０時がきそうだった。

心を起こして、朝は心の部屋集合にして解散になった。