不登校ちゃんと闇深優等生ちゃん「オリジナル」 (ページ22)

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「ただいまー。」

私は、いつも通り午前中の部活から帰ってきてそういった。

すぐにすることが、ネットでSNSをあさる。

なのは、自分でもどうかと思うがそれが一番なんだ。

すぐにユーチューブとサイトを開く。

お気に入りの音楽をかける。

別のウインドウを開き、サイトに飛ぶ。

好きなサイトの自分の小説画面。

オリジナル小説の増えるハートに笑みがこぼれる。

これが承認欲求というのだろうか。

私は、自分が愛されたいとは思ったことはなかったけれど小学校高学年ぐらいになり、人と自分の違いが他人から見ようが自分から見ようが分かってきた。

それは、誰にでもある、当たり前だった。

みんなのなかでの賢い子が決まった。かわいい子も決まった。憧れの優等生も決まった。いろいろなスポーツが得意な人気者も。

私はどれのも属さないことを知った。

誰からも羨望のまなざしで見られることはないのだと悟った。

それをどうにかしようとしたことはもちろんある。

私だって、誰かに認められたいって思ったから。

でも、それがダメだってことを悟ることすら時間はかからなかったんだ。

私はかわいいわけじゃない。

顔ももちろんだけど、性格だって甘え上手ではないし頼ることだってうまくない、そしてやっぱり見た目が一番であるからこそかわいいポーズやおしゃれをするのは自分でもどうかと思ったし。

賢い子、というには学力が足りなかった。そしてやっぱり見た目が顔面偏差値が足りなかった。

スポーツなんて論外だった。

優しい優等生なんて、先生や大人から見たら一番になれるよう努力した。でも仲間から友達からどう思われるかって言ったら媚びを売る不細工。だろう。

私が手を出したのはコンクールだった。

チャンスがある限り応募した。

絵、作文、オリジナル料理のコンクール、詩や標語

全部、全部すごいねって言われたいがために手を出しまくった。

才能があるかなんて、好きかなんて関係なかった。

ただ、ほめられたかった。

でも、全部、全部落ちた。

クラスの人気者は、あの子は、賞を受賞したのに。

なんの賞を受賞することもなく参加証だけが無情にも帰ってきた。

私が大好きな小説のコンクールに応募しないのは同じ理由だ。

落ちたわけじゃないけどこの唯一の得意なことさえ落ちたら否定されたら、いやだから。怖いから。

「っ＿＿＿…？」

気づいていたら泣いていた。

私の視界が曇りパソコンの画面がゆがむ。

あぁ、私愛されたいんだ…

しばらくはこの感情を認めることにして瞬きを繰り返した。