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長い時間をかけてお互いの身体を求めあったあとに、そのままなんとなくうとうとして、
彼の腕に包まれたまま微睡んだ。
「…A？」
「……んー…」
「…寝ちゃった？」
「…起きてるよ…」
「ごめん…無理させて」
「…平気。体力は…あるもん」
彼と目が合うと、彼は髪の毛をゆっくりとなでた。そのまま額に口づける。
頭をなでてもらうだけで懐かしい気持ちになり、思わず目を細めると、「…猫みたい」と彼が笑った。
「猫？」
「…Aは犬派？猫派？」
「猫だよ。自分が猫みたいだもん」
「…ね。ほんと、Aって猫みたい…」
「そんなに？」
「心を開いた人にしか、甘えないし…、気まぐれで、どっかにふらって行っちゃいそう」
「行かないよ。どこにも」
身体に彼の腕が触れ、引き寄せられ、
きつく抱き締められた。
それからまた彼は私をしっかり抱いたまま瞳を閉じ、動かないので、
寝たのかと思って彼の顔を見つめた。
痩せたな、
彼が私にしたように、髪の毛をそっとなでた。
明るい茶髪の色を落ち着かせて
ピアスはシンプルな、でも上質なものをつけて
細いゴールドのネックレスを纏って
彼は先に大人になってしまうのかもしれない
形良い唇を指で押すと、彼は瞳をぱちりと開けた。物憂げな瞳
「…なに？」
「無理しないでね」
「してないよ」
「ほんとに？」
「…Aじゃあるまいし」
「私だってちゃんと最近寝てるもん」
「…痩せた…ってか…」
汗ばんだ額の端にはりついた私の前髪をそっと指で整えながら、彼は顔を寄せた。
「…Aさ…綺麗になったよね」
掠れた声で、そう囁く彼は、やっぱり瞳に影が落ちていた。
「なに急に？」と笑いながら聞き返すと、「…や、ほんとに…ファンの人に言われてるでしょ」と形良いくちびるを歪め、目を細めて私をまっすぐに見つめた。
「この前たまたまFlowerの動画のコメント見てて…Aのことめっちゃ書かれてた。」
「なんて？」
「大人っぽくなったとか…綺麗になったとか、エ ロいとか…」
「…樹くんそういうの見るんだ」
「…たまたま。」
「樹くんも、言われるようになるんだろうなぁ…」
「そしたら、嫌だ？」
息を吐く
彼の腕に力が入ったような気がした。
彼の吐息はいつまでも熱く、私の肌にはまだ熱が籠もっていた。
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蘭の花(プロフ) - あーぴさん» ありがとうございます！わたしもそう思いながら書いているのですが…頑張ります涙(TT) (2020年7月4日 19時) (
レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - もあさん» このあとの二人がどうなっていくのか、ぜひお楽しみに。(^^) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - Ailisさん» 別れるのか一緒にいるのか、どんな選択をするのか見守っていて下さい(^^) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - はなさん» いったい二人はどうなってしまうのでしょうか。お楽しみに(^^) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - ゆずさん» 本当に究極の選択ですよね。好き同士だけどそれだけじゃだめという現実が辛いです(TT) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年11月16日 21時
