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「あ…、っ」
息が詰まるほど強く抱き締められ、
彼の力の強さに驚く。
彼はいつものようにほんのりと甘い香りがし、それが私の胸を締め付けた。言葉はなく、ただお互いの存在を確かめるように抱き締めあって香りを感じるだけで良かった。
不意に彼が唇を重ね、応えるように彼の首に手を回すと、ぐっと熱い舌が口内に滑り込む。
キスだけでこんな音がするんだ、
と頭の隅でぼうっと考えた。
息が上がって、空気を求めて口を開いても、彼がすぐにそれを塞いで強引に舌をねじ込み 自由を奪う。
胸を遠慮がちに叩いても、彼はやめなかった。
彼の手が背中をなで、腰をなで、
私は身体が疼いて
次第に立っているのも辛くなった。
「…っ、い、…ぅ…ん、」
樹くん、と呼びかけようとしても自分の口から溢(こぼ)れる声が自分ではないみたいで、今度は必死に声を堪らえた。
キスだけで、こんな、溶けちゃいそう
「…ベッド…どっち？」
彼が不意に唇を離し、目を細めて聞くので、必死になって彼にしがみつきながら彼の背中越しに、「向こ、う…」抱きあげられて、自分のいつも寝てるベッドに下ろされて、彼が私に跨って、とても不思議な感覚がした。
このベッドに1人で寝るには広いと思っていたのに、彼とこうしていると、ピッタリの大きさだと思った。
彼の手つきは初めての時よりもずっと落ち着いていて、首や肩、胸、おなか、そういう順番でゆっくりと触れていった。
見慣れた白い天井に
ぼうっと反射する薄暗い照明
こんなに丁寧に、時間をかけて身体に触れられるのは、実際のところ、私はほぼ初めてに近い感覚で
はぁ、と吐息をもらすと、彼はふっと笑った。
「…力入れないで」
固く握りしめていた手を彼の手がすくいとり、柔らかく握った。彼の手は驚くほど熱い
今日は樹くんと、リハ終わりだけど、でも久しぶりに2人で出かけられるからって
リハ終わりにわざわざ綺麗な服に着替えてメイクもちゃんと直して
ごちゃごちゃとそんなこと頭の中で考えていたけど、次第にそんな余裕もなくなる。
お腹までめくれた服をぐい、と剥がされて
熱い唇と指が、さらされた肌に触れた。
彼は何度も吸い付くように肌にキスをし、
時折 痛みを感じるほどだった。
脚に熱い手の感触を感じると、今までよりずっと身体が疼いた。早く触れて、なんて言えるわけないけど
彼の右手はそこで初めて、余裕がなくなったような手付きで脚の間に触れた。
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蘭の花(プロフ) - あーぴさん» ありがとうございます！わたしもそう思いながら書いているのですが…頑張ります涙(TT) (2020年7月4日 19時) (
レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - もあさん» このあとの二人がどうなっていくのか、ぜひお楽しみに。(^^) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - Ailisさん» 別れるのか一緒にいるのか、どんな選択をするのか見守っていて下さい(^^) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - はなさん» いったい二人はどうなってしまうのでしょうか。お楽しみに(^^) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
蘭の花(プロフ) - ゆずさん» 本当に究極の選択ですよね。好き同士だけどそれだけじゃだめという現実が辛いです(TT) (2020年7月4日 19時) (レス) id: edbf778f76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蘭の花
| 作成日時：2019年11月16日 21時
