もし他人だったらこの一線は越えられたのだろうか２

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スーツの上着を脱いでエプロンを借りる




志希ちゃんをみると同じようなエプロンを着ているがやはり様になって可愛い




それに比べて私はYシャツの上から着てるからもう家政婦の格好みたい





いざ調理を始めると自分の雑な性格が出る



皮むきでは無駄に厚く皮を向いて食べれる所が少なくなったり切り物ではちゃんと切れておらず繋がってたりとまぁ色々とやらかす






おばさんから丁寧に教えてもらうがその度に稜雅が冷やかしてくる




「うわ〜大丈夫？もう心配だわ」




この野郎、後で覚えとけ…





その横ではしっかりと調理をこなす志希ちゃん






「志希ちゃんったら料理お上手ね〜」




「よく家で作ってるんです」




ははーん、出ました、これよ




私より年下の子が出来るなんてもうたまったもんじゃないよ



いや、自分が今までちゃんと作ってこなかったのが悪いけど







料理が完成して皆でご飯となった




料理は肉じゃが




「いただきます」




稜雅が心配そうに一口食べる




「うん、普通にうまい」



まぁ味付けはだいたいおばさんがやってくれたからね




「ちょっと待って、このじゃがいも形おかしくね？」




『あ、それ私が切ったやつだ』





「お前なぁ…逆にこれ…芸術だな」




『ありがとう』




「褒めてねぇよ」




いつも通り会話が出来て少し嬉しい





なんて思ったのはつかの間




「志希ちゃんね、家でも料理するんですって」





「へ〜凄いじゃん」




「こんなに可愛くて料理が出来るなんてもう嫁に来て欲しいくらいよ」





「ﾌﾞﾌｫｯｯ！ゲホゲホ」





「あら、汚い！」





「急に変な事言うから気管に入ったっｹﾎｹﾎ」





この母親はなんて事を言うんだ！





咄嗟に志希ちゃんを見ると顔を赤くしてまんざらでも無い表情





うわーーー待って待って、もう私論外じゃん…





まぁ普通にいとこだから元々論外だけど
赤の他人だったとしたらもう勝負に負けてるじゃん！(勝手に勝負にしてた)








てか稜雅、
お前も顔赤くなってんじゃねぇぞ！？





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