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「それじゃあ………」
『ちょっと待ったァァアッッ!!』
「えええ!?」
『ソレはないでしょ!!』
稜雅のコートの裾を力強く掴んだ
コイツ!
何も無かった事にしようとしてるな!?
「え、ダメぇぇ!?」
『ダメだから!!事を無かったことにしようとしてるけどダメだから!!あったからね!?私されたからね!?忘れないよ!?』
稜雅は鞄を置きすぐに正座して顔の前で手を合わせ目を瞑る
「本当にさっきはごめんて!!」
『まじ通報するよ?』
「それだけは勘弁してください」
『じゃあ言って』
「何を?」
合わせた手の横から眉毛を八の字にして目を見てくる
『なんであんなことしたの』
「いや…だから………酔ってたから……」
『いつも自分からお酒なんて飲もうとしないじゃない』
自分から飲むなんてしないからきっと事情があるはず
「それは…」
『何かあったんじゃないの?仕事の事で嫌なことあった?』
「仕事は関係ない」
『じゃあなに?人間関係?』
「もういいだろAには関係ないから」
はぁぁあ!?関係ない!?!?私被害者なんですけど!!!巻き込まれたんですけど!?!?
『いや関係なくはないでしょ!私被害者なんですが!!』
「…俺も…被害者だよ……」
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作者名:オレンジ | 作成日時:2016年2月3日 10時