ENCOUNT〜龍side〜 ページ18
「ゆっくり息吸って。落ち着いて。
聞いてくれ、天、楽。俺の知ってることを。
そして、楽、
身勝手で悪いけど、あの子を、自由にしてあげてくれ」
龍side
あの日、俺は父さんに連れられて、偉い人のたくさん来るパーティーに来ていた。
そこで、君と出会ったんだよね。
人がたくさんいて、すごい賑やかだと驚いて、もう18歳なのに、落ち着かずに辺りを見回した。すると、父さんに呼ばれて
「龍之介、こちらが逢坂嬢だ。こちらが、龍之介でございます、お嬢様」
女の子を紹介された。
「初めまして。君、いくつ？」
「こ、こら、りゅうの『13歳。よろしくお願いします、龍之介さん』・・コホン。この方に、しばらく泊まっていただく。面倒を見てくれないか？」
詳しく話を聞くと、Aちゃんは身体が弱いこと、都会では病院暮らしで学校には行っていないこと、そしてー
あの逢坂一族の会長の御令嬢であることが教えられた。
「改めて、よろしくね、えっとー『A』Aちゃん。早速だけど、俺の弟たちに会いにいこうか？ほら、危ないから手、出して」
一緒に手をつないで歩く。意外と小さいな。
「Aちゃん、好きなものは？」
『お菓子』「そっか。じゃあサーダーアンダーギーあとでみんなで食べようか！
普段は誰と一緒にいるの？」
『ソウにいさまと、りく。てーにーは、いなくなっちゃったから』
ソウくんってのはお兄さんのことかな？
「お兄さんと、りくくんはどんな子なの？」
『ソウにいは、優しい。あと、まじめ。
りくは、元気もらえる、頑張ってる、それに
クスリッーここで、初めて笑ったー
ドジっ子』
「もしかして、りくくんは病院のクラスメイト？」
『うん。龍之介さん、すごい』
そのあと、無事に3人にも紹介できて、年が近いせいか、すぐ仲良くなってた。
えっと、身体弱いからあんまり運動はダメだよね。
「何したい？」
『今何時ですか？「午後1時」兄さんと連絡時間です。お電話お借りしても？「いいよ。自分の家だと思って、好きなだけ」ありがとうございます』
『もしもし、兄さん。うん、無事に着いた。すごくいい人。ーはい、分かりました。龍之介さん、少し、兄が話をしたいそうです』
「はい。ありがとう。もしもし？」
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作者名：アスト | 作者ホームページ：http://id11.fm-p.jp/545/05251357/
作成日時：2016年9月27日 18時
