病弱少女は八乙女楽の想い人で、逢坂壮五の妹です！！２ (ページ16)

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氷の目の少女と歌しか許されない彼ページ16

服はシンプルだけど、俺らもCM出たことある超高級ブランドもの。それ以外に変化は、
ーあった。
目が違う。何もかもを諦めて、見下しているような氷の目。同姓同名の別人か？横を見ると、天は目を見開いてて、龍とマネージャーはどこか哀しげに目を細めていた。
「おい、龍。お前、まさか」
「ごめん、楽、天。ちゃんと話すよ」
「は？どういうー楽。龍。あとで。仕事だ」
「もう１組、トリガーのスペシャルステージです！！」
Aの目が思いきり見ひらかれ、俺の知ってるあいつに戻った。別人なわけ、ねぇか。
泣きそうな目をした彼女に声をかけることは許されずに、曲が、流れ出した。

キミの【本当】映して？
隠された心はyou lies ならばー
そのナナメ上から奪おうか？
行こうwake me up!!醒めない夢を一緒に
どこまでも二人にtwailight 揺らめいて
I just fall in you I just fall in you

今歌っていることが現実になるなら、いくらでも声を枯らしてやろう。
思い出した。FSC会長の逢坂壮司、あいつの親父は、大の音楽嫌いを公言している。
『説得に時間がかかる』あいつのセリフも。
『誰にも言わない？』普通じゃない脅え方も。
今考えたら、全てがつながるんだ。
あの時、どうした？って聞いてやれば何か変わっていたかもしれない。

なぁ、A。俺は別に、お前が隠していたことを恨んだりはしてない。ただ、ワガママを言うなら、こんな形で知りたくはなかった。
初めて会った日、少し動いただけであんなに真っ青になったほど、体が弱いのに、よく頑張ったなって、褒めてやりたい。お前の口から本当を教えてくれ。何でもいいから話がしたい。
言いたいことは山よりもある。
なのに、

高まってゆくacid love

今の俺には、

歌うことしか、許されない。