病弱少女は八乙女楽の想い人で、逢坂壮五の妹です！！２ (ページ12)

今日:11 hit、昨日:6 hit、合計:31,861 hit

最悪な初体験と遠回しのラブコールページ12

ーいや、酷いよ？“逢坂”ってことで、私個人を見てるんじゃないから。喋りすぎてノド痛いし、休憩ないに等しいし、発作起こしかけて、ようやくまとまったの取れた。零亜が一緒だから、私の身体弱いのは隠してもらってる、今もね。相手の情報調べて、言いそうなこと予測してニュース見たり調べたりで、対策立てて。それの繰り返し。あんまり本当は好きじゃないんだ。》
よく観ていましたが、どんな質問や反論もすらすらと言い負かされるので、完璧だったと思っていました。それにしても、そこのプロデューサー、なんとかなりませんかね。いえ、この人いじっぱりですから。余計なことをしたら、逆に悪いかもしれません。
《ねぇ、一織。こんなふうに、失敗は私もした。兄さんや大和さんもするし、陸なんかしょっちゅうドジするでしょ？だから、気にしないで。普通は一回でOKでる私のスカウト何十回と蹴りまくって三月のサポートに全力使った君はここで終わるわけないよね、和泉一織？》
「当たり前です・・。ありがとうございます、そろそろ切りますね。あの、Aさん」
なぁに、と逢坂さんに似ているけど少し高い声がかえってくる。
「私、貴女のこと、嫌いじゃないですよ。ほっとけない人だと、いつも思ってます」
初仕事のあの日、八乙女さんの前で一度も見たことのない、恋をしている人の笑顔をみせた貴女を見た日に諦めはつけました。
最初から、恋ではなかったのかもしれませんけれどー貴女を大事にしている、この気持ちは伝えたいから。
こんな、遠回しのラブコールでも。

それだけ伝えて一方的に切った瞬間、
「一織！！」
大好きな兄さんの声が聞こえて振り向くと、かけがえのない六人の仲間が走ってくるのが見えた。

ネット番組とMEZZO→←桜雪うさぎからの電話