×玖拾弐× ページ42
朱月:わっちとて暇ではない。早よぅ返せ。
頭:けっ、おめぇ、沖田の女か?
朱月:?わっちは女じゃが…
ここまで来て天然を炸裂させないでほしいものである。相手の頭もぽかんとしていた。
頭:へっ、こいつだろ?
朱月:!沖田!
着物は汚れ、所々破れている。力なく下がった両腕は縄で縛られ、微動だにしない。
朱月:…どうやら、本気で怒らせたようじゃの。
頭:おめぇが廓に素直に売られてりゃ良かったんだよ。
朱月:戯れ言はいい。生きていたくば早よぅ去ね。
木に立った状態で凭れるように縛られた沖田を一瞥して言葉を返した。
頭:嫌だと言ったら?
朱月:迷わず斬る。
頭:だとよ?
朱月:!
後ろにも居た野良犬に笑いながら呼び掛けた頭。これで朱月一人に対して相手は五人。
けれども、朱月は冷静だった。
朱月:寄って集ってか。呆れるの。
頭:へっ。強がってんじゃねぇよ!
子分の一人が朱月に殴りかかった。
だが、朱月に避ける気配は無い。
朱月:遅い。
ぼたっ、と朱月の足下に、右腕と右足が落ちていた。
野良犬:ぎ、ぎゃあああぁぁぁぁぁ??!!
朱月:次、早よぅせい。さっさと片付けるぞ。
朱月の左手には、一振りの刀が握られていた。
先ほど野良犬を斬った刀らしく、赤々とした血で濡れている。
朱月:次は、誰かの?
朱月は血の付いた刀を振って血飛沫を飛ばして問うた。
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ちびねこ - 蓮さん» ありがとうございます!なかなか沖田さんとキャッキャウフフが出せなくてすいません!更新頑張りますね! (2014年8月25日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - 面白かったです、更新するのを楽しみにしていますね! (2014年8月23日 21時) (レス) id: 0314cd72e9 (このIDを非表示/違反報告)
ちびねこ - 霧風 晴介さん» ありがとうございます(´ω`*人)そこまでストレートに言われると照れちゃいます(≧艸≦)キャッ (2014年8月14日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
霧風 晴介(プロフ) - 更新頑張ってください!私はこの作品好きです(=゚ω゚)ノ (2014年7月17日 20時) (レス) id: ce6b1caa6d (このIDを非表示/違反報告)
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