×捌拾漆× ページ37
朱月:ふあぁぁ…
碧:朱月さま、はしたないですよ。
朱月:眠いのじゃ仕方あるまい。
赤い目を擦って朱月はぶつぶつと言い返す。
仕事を終えた後の一服なのだろうか、碧は新たな団子の載った皿を運んできた。
朱月:仕事終わりの団子は最高じゃの。
碧:朱月さま、お仕事してたんですか?
朱月:…まぁの。これでも医者の端くれじゃ。
けらけら笑い、新たな団子を口に運ぶ。
碧も誰を治療したのか聞かなかった。正直、胡散臭いのだ。いくら贔屓にしてくれている客とはいえ、医者と言うには若い上に、治療した後にも関わらず血の嫌な臭いはしない。
朱月:わっちが血の臭いをさせては、尚更怪しいであろ。
碧:えっ?
朱月:解りやすいでの。そなた位のわっぱとなれば尚更じゃ。
どうやら、見抜かれていたらしい。碧は真っ赤になった顔をお盆で隠した。
朱月は気に留めず、団子を食べ終えると銭を払い、店を出た。
朱月:…野良犬かの。
人の多い道を避けたのは、関係の無い者を巻き込まぬようにだ。
朱月は面倒臭そうに舌打ちをする。
碧が見たら「もっとはしたない」と怒るだろう。
朱月:面倒じゃの…
相手は五人。朱月は丸腰に近く、持っている風呂敷包みは何の役に立つだろうか。
野良犬一:丸腰か。余裕だな。
朱月:たわけ。
朱月はひょい、と身を屈め、隙を突いて走り出した。
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ちびねこ - 蓮さん» ありがとうございます!なかなか沖田さんとキャッキャウフフが出せなくてすいません!更新頑張りますね! (2014年8月25日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - 面白かったです、更新するのを楽しみにしていますね! (2014年8月23日 21時) (レス) id: 0314cd72e9 (このIDを非表示/違反報告)
ちびねこ - 霧風 晴介さん» ありがとうございます(´ω`*人)そこまでストレートに言われると照れちゃいます(≧艸≦)キャッ (2014年8月14日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
霧風 晴介(プロフ) - 更新頑張ってください!私はこの作品好きです(=゚ω゚)ノ (2014年7月17日 20時) (レス) id: ce6b1caa6d (このIDを非表示/違反報告)
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