×捌拾陸× 沖田目線 ページ36
沖田:朱月…
手を伸ばそうか躊躇った結果、朱月は離れていった。俺の腕は虚しく空を切っただけだった。
藩士:沖田さん?どうしたんです?
沖田:何でもない。
藩士:朱月とやらですか?
沖田:!?
藩士:見てれば解ります。
街回りを済ませ、俺たちは屯所戻る。
そろそろ午後の剣術をする頃合いだ。もちろん俺も参加する。何せ、斬り込み隊長だからな。
藩士二:沖田さん、文が届いています。
沖田:あぁ。
礼を言って受けとり、自室で文を開いた。
沖田:果たし状か。つまらんな。
後半、目を通していると、この文に従わなくてはいけないようだと気づいた。
沖田:朱月を…人質に取った…だと?
脳裏に、紅い瞳が掠めた。嘘だ。朱月は先ほど会ったばかりだ。だが、無防備に近い朱月ならば、人質に取りやすいと言うことか。
沖田:…許せん。
朱月とて、女だ。いくら流浪人で腕が立つとしても、相手が有利だ。彼女の場合、腕が立つと言うのはあり得ない話だが…
沖田:近藤殿!
近藤:どうした。そんな大声出して。お前は寝てろ。寿命が縮むぞ。
沖田:明日夜、少し出かけさせてもらいます。
近藤:理由は。
沖田:…私用です。
近藤殿は疑うように俺を見る。
俺も悟られまいとして必死に平常を装った。
近藤:あまり、遅くなるなよ。お前は無理はできないんだからな。
沖田:…ありがとうございます。
朱月、無事でいてくれ。
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ちびねこ - 蓮さん» ありがとうございます!なかなか沖田さんとキャッキャウフフが出せなくてすいません!更新頑張りますね! (2014年8月25日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - 面白かったです、更新するのを楽しみにしていますね! (2014年8月23日 21時) (レス) id: 0314cd72e9 (このIDを非表示/違反報告)
ちびねこ - 霧風 晴介さん» ありがとうございます(´ω`*人)そこまでストレートに言われると照れちゃいます(≧艸≦)キャッ (2014年8月14日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
霧風 晴介(プロフ) - 更新頑張ってください!私はこの作品好きです(=゚ω゚)ノ (2014年7月17日 20時) (レス) id: ce6b1caa6d (このIDを非表示/違反報告)
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