×捌拾肆× ページ34
京矢:あんた…まさか……
朱月:化け物。異形のものじゃ。
京矢:違う。あんたは…
朱月:言うても同じじゃ。おんしが言うたところで、わっちが化け物に変わりは無い。
化け物であることを肯定し、他のものを否定した。
京矢が言おうとした言葉でさえ、否定した。
朱月:料金は後日、持ってくるでの。今日はこれにて終(シマ)いじゃ。ご苦労じゃったの。
京矢:え、でも、治療…馬鹿に高いんじゃ…それに俺たちは払う側じゃ…
朱月:心配するでない。契約書を見よ。細かいことはそこに記しておる。両親にも見せるのじゃ。信用されなければ、後日うかがうがの。
信用されていない事が前提であるかのような口振りだった。
朱月が京矢の家を出た後、京矢は契約書に目を通した。
京矢:変だ……どう考えても、変だ。
有り得ない金額だったのだ。
馬鹿に高い訳ではなく、それの逆だった。安すぎるのだ。
優:ん…ん?きょう、や?
京矢:あ、兄さん……ごめん、ちょっと今混乱してて…
優:何に混乱してるの?
京矢:兄さん、今から医者の契約書読むけど、変だと思ったら言ってくれない?
優:わかった。
契約書の内容は、次の通りだった。
京矢殿への給料 十両
優殿の治療費 目、十四銭 両脚、十五銭
優:変だ…
京矢:…やっぱり?
優:薮医者……?
京矢:…腕は確からしいけど……
疑問を抱きながら、二人は両親の帰りを待った。
18人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちびねこ - 蓮さん» ありがとうございます!なかなか沖田さんとキャッキャウフフが出せなくてすいません!更新頑張りますね! (2014年8月25日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - 面白かったです、更新するのを楽しみにしていますね! (2014年8月23日 21時) (レス) id: 0314cd72e9 (このIDを非表示/違反報告)
ちびねこ - 霧風 晴介さん» ありがとうございます(´ω`*人)そこまでストレートに言われると照れちゃいます(≧艸≦)キャッ (2014年8月14日 1時) (レス) id: a0f37bd9af (このIDを非表示/違反報告)
霧風 晴介(プロフ) - 更新頑張ってください!私はこの作品好きです(=゚ω゚)ノ (2014年7月17日 20時) (レス) id: ce6b1caa6d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ