夢でもあなたを想う 3【ふしぎ遊戯】 (ページ45)

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147話ページ45

明らかにただごとではない。何故なら彼は、今も寝込んでいるはずなのだ。

「井宿！何事だ！」

「――星宿様……！？」

たまらず星宿が蹴破った扉の向こうには、Aを床に組み伏せる井宿の姿があった。二人とも闇雲に暴れ回った後のように、服も髪も乱れきっている。

「な、何だこれはっ……！」

間違っても、彼はそんな事をする男ではないのに。軽い混乱をみせ、星宿は踏み出した足を止める。

「陛下、あれはAさんじゃ……」

「…………。化け物か何かか？ついに来たな、このような場所にまで」

「そ……そうだ、星宿様！その神剣を……っ」

うつ伏せに組み敷いたAの背中を手のひらで押さえ、何やら唱えていた井宿が、急に思い付いたように声をあげる。

「なにっ！？」

「そろそろ持ちませんのだ、早く……！」