��. ページ26
ジェイド「…あなたの方こそ、良かったんですか？」
アズール「何のことです？」
ジェイド「…フロイドより前から、ずっと彼女のことを想っていたでしょう？」
そう問い掛ければ、何も言わずに黙り込む。
…それが答えと言うことに、気が付いているんですかね。
ジェイド「入学して少しした頃からずっとAさんのことを想っていながら、Aさんの気持ちに助言をしてフロイドへの気持ちを気付かせ上手く行かせる…だなんて、あなたらしくもない」
アズール「らしくなくて悪かったな」
そう言ったアズールは、フロイドから目を離し少し目を伏せる。
その目は何処となく寂しげで…それでいて、何処か清々しそうだった。
アズール「…僕だって普通の男子高生ですから。初恋の相手の幸せを願うことだって、おかしな話ではないでしょう」
ジェイド「…そうですね」
アズール「お前の方こそ、何もせず二人の幸せを願うなんてらしくないのでは？」
ジェイド「これは心外ですね、僕だって大事な双子と大事な女性には幸せになって欲しいですよ」
そう言いながらくすりと笑えば、アズールも同じように笑う。
アズール「このままあの二人が番になったらどうします？」
ジェイド「勿論祝いますよ、子どもは一番に抱きたいですね」
アズール「あなたが抱いたらフロイドが荒れますよ」
ジェイド「そのくらいは良いでしょう？」
アズール「では僕は友人代表スピーチですかね」
ジェイド「良いですね、きっと喜びますよ？Aさんはあなたを“マブダチ”だと思っているようなので」
アズール「お前は本当に一言余計だな」
…このくらいの軽口、良いでしょう？
僕達は、幼馴染なんですから。
同じ人に初恋を捧げた、ね。
『あ、アズールさん、ジェイドさん！』
アズール「Aさん」
『フロイドさんは？』
ジェイド「彼処ですよ」
『めちゃくちゃ見てる…ありがとうございます！』
ずっとオドオドとしていた彼女が、真っ直ぐ僕達を見ながら笑ってくれる。
…もうこれで十分かもしれない、と思うのはきっと、彼女が選んだのが僕の自慢の双子だったからでしょう。
アズール「…今度イデアさんと三人で被害者の会でも開きますか」
ジェイド「被害者とは、これまた言いますね」
アズール「あながち間違いじゃないでしょう」
ジェイド「ふふ、それもそうでした」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 916人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Runa☻ - このお話最ｯｯｯｯ高に大好きで尊くて作者様天才ｯｯ！！！！ (2023年4月30日 12時) (
レス) @page41 id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - ないたわぁみんなカッコ良すぎるしアズくん…ゆうくん良い男だしレオナさん最高すぎ… (2022年3月23日 5時) (レス) @page41 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
長月 - 本当に最高でした…。いろんな伏線が貼ってあってそれを回収していくのがめちゃくちゃおもしろくて、感動しました！！ (2020年11月13日 4時) (レス) id: 677a311103 (このIDを非表示/違反報告)
名無し6853号(プロフ) - あぁ........この作品は尊すぎます。この作品に出会わせてくれてありがとうございます！ (2020年11月2日 2時) (レス) id: ce469f6b4f (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - 邪魔すんぜ、ジェイド最推しの者です。いや､､、この小説は､､、神っすね (2020年10月23日 16時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
