��. フロイドside ページ19
フロイド「…こんな所で、何をしているんですか？」
『っ…ひ、ぇ、』
声を掛ければ、そんな悲鳴にも近い声を出す。
ジェイドでも怖がるんだぁ…て言うか、誰でも怖がるんじゃね？
そう思いながらも、近くへと歩み寄る。
そうすれば、答えなければいけないと思ったのか、その子は小さな声のまま言った。
『ぇ、と、写真、を』
フロイド「写真を？…見せて頂いてもよろしいですか？」
隣にしゃがみ込みながらそう言えば、断れないのか困ったように地面を見た。
…隣に来て分かったけど…この子、やっぱり女の子？
どうしてこの学園に女の子が通ってるのか分かんねぇけどぉ…まあ今は良いや。
そう思っていると、意を決したかのように俺にカメラを手渡してくる。
『…どう、ぞ』
フロイド「ありがとうございます」
カメラの使い方は、余り分からないけど。
多分こうだよね〜とか思いながら見る。
…その子のカメラの中には、沢山の風景とか花とか動物が写っていて。
…へぇ、俺カメラとか全然分かんねぇけど、これが上手いことくらいは分かる。
めちゃくちゃ上手いじゃん、なのに何で人とか撮らねぇんだろ？
フロイド「…随分と…」
『っ、』
フロイド「写真を撮るのが、お上手なんですね」
『…ぇ、』
フロイド「こんなにお上手なんですから、人も撮れば良いのに」
思ったことを言いながら笑いかけると、その子の顔がちゃんと見える。
…その子は、褒められたからか少しだけ頬を赤く染めていて…それでいて、何処か嬉しそうで。
その顔を見て、さっきの目を見た時よりずっと、大きく胸が高鳴った。
…こんなの、初めてで。
また何かを言おうとしたその時、アズールの声が聞こえてくる。
…あーあ、良いとこだったのに。
アズール「何処に居るんですか、…ジェイド」
フロイド「アズール、今行きます。…ありがとうございました、また見せてくださいね」
それだけ言ってから離れる。
アズール「…随分と機嫌が良さそうですね、フロイド？」
フロイド「んー、何か良いもの見つけちゃった」
また写真撮ってるの見つけたら、今度は“俺”で声を掛けられたら良いな。
そうしたら、俺の事撮ってもいーんだよ、って言いたい。
アズール「…面倒だけは起こさないでくださいよ」
フロイド「分かってるし〜」
この時俺は、あの子を、好きになったんだと思う。
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Runa☻ - このお話最ｯｯｯｯ高に大好きで尊くて作者様天才ｯｯ！！！！ (2023年4月30日 12時) (
レス) @page41 id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
たろ。(プロフ) - ないたわぁみんなカッコ良すぎるしアズくん…ゆうくん良い男だしレオナさん最高すぎ… (2022年3月23日 5時) (レス) @page41 id: ba071d904f (このIDを非表示/違反報告)
長月 - 本当に最高でした…。いろんな伏線が貼ってあってそれを回収していくのがめちゃくちゃおもしろくて、感動しました！！ (2020年11月13日 4時) (レス) id: 677a311103 (このIDを非表示/違反報告)
名無し6853号(プロフ) - あぁ........この作品は尊すぎます。この作品に出会わせてくれてありがとうございます！ (2020年11月2日 2時) (レス) id: ce469f6b4f (このIDを非表示/違反報告)
きのこ - 邪魔すんぜ、ジェイド最推しの者です。いや､､、この小説は､､、神っすね (2020年10月23日 16時) (レス) id: 2a559184c7 (このIDを非表示/違反報告)
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